かわさき記念病院（上）と川崎市立川崎病院
川崎市は８月、認知症に関する医療の中核を担う「認知症疾患医療センター」を、新たに２カ所増設した。今回開設したのは、かわさき記念病院（宮前区）と市立川崎病院（川崎区）。
これまで市は日本医科大学武蔵小杉病院（中原区）と聖マリアンナ医科大学病院（宮前区）に同センターを設置。患者数増加に伴い受診、相談の待ち時間への施策として、医療機関を公募し、あわせて４カ所の開設に至った。今後は日医大武蔵小杉病院と川崎病院が川崎・幸・中原の３区と連携。聖マリ医大病院とかわさき記念病院が高津・宮前・多摩・麻生の４区と連携していく。
市健康福祉局によると、新たに加わった２施設は地域連携拠点としての機能が充実。関係機関や地域住民向けに研修を企画するなど、地域医療水準向上への取り組みが、選定の後押しになったという。市担当者は「認知症に関する不安に対し、相談しやすい環境づくりを目指したい」と話す。市内初の認知症疾患専門病院であるかわさき記念病院の担当者は「専門病院として認知症に関する正しい知識の理解促進や、相談環境の整備を行ってきた。より一層地域と連携し、地域の認知症診療に貢献したい」と意欲を見せる。
認知症疾患医療センターは早期診断や治療、地域における支援体制のネットワークづくりを目的に設置。周辺症状、急性期対応、医療相談などを担うほか、地域保健医療・介護関係者への研修を実施する。
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