政府の観光支援策「Go To トラベル」キャンペーンが今月始まり、23日からの4連休を迎えたが、川崎市内の観光地や宿泊施設で大きな影響は見られなかった。「8月も期待できない」との声もある中、地元で集客促進を図る市内事業者や団体の動きもある。
今月オープンした「カワスイ 川崎水族館」(川崎区)では4連休中、予想していた混雑はなかった。川崎ホテル旅館組合(県旅館ホテル衛生同業組合川崎支部)の山本剛会長は「4連休中、多くの宿泊施設で予約が少なかったと聞く。東京観光も敬遠され、8月も『GoTo』の効果は期待できない」と話す。
新型コロナウイルスの感染が後を絶たない中、川崎市観光協会の斎藤文夫会長は「県内で行き来してもらうしかないだろう」と地元間で観光促進をねらうことを挙げる。
市民に目を向けるところもある。「カワスイ」での入館者は市民の割合が高く、担当者は「8月1日から小中学校は夏休みに入るので客足が増えるのでは」と見込む。5月に開業したホテルメトロポリタン川崎(幸区)の担当者は「地元に住む方にも、日常とは異なるホテルの雰囲気を味わって」と呼びかける。
市が6月から申込受付を開始したプレミアム付き商品券「川崎じもと応援券」は、市内在住、在勤、在学者を対象にホテル、旅館でも宿泊費や飲食費に利用可能。川崎日航ホテル(川崎区)では同券を活用した宿泊プランの販売を予定する。市民祭や区民祭などのイベント中止が相次ぐ中、多摩区観光協会は10月にまちの商店周遊イベントを企画。地域でにぎわいの場を創出する。
「宿泊拠点」の利用なく
例年の夏休み、市内の宿泊施設の多くは、市内や東京都内で開催されるイベントや学生スポーツの大会などに参加するための拠点として全国から利用客が訪れる。しかし、今年は新型コロナのためイベントや大会は軒並み中止。山本会長は「利用や予約が前年比8割減という施設もある。遠方からの利用が期待できない中、地域で活路を見出せれば」と語る。
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