神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2022年1月1日 エリアトップへ

Web限定記事 影向寺 「胎内仏」三が日初公開 代々伝わる女神・如来坐像

文化

公開:2022年1月1日

  • X
  • LINE
  • hatena
女神坐像(右)と如来坐像=小池さん提供
女神坐像(右)と如来坐像=小池さん提供

 影向寺(野川本町)の住職に伝わる2体の「胎内仏」が、三が日の午前9時から午後4時に初公開される。胎内仏とは仏像の内部に納める小さな仏像。2体が納められているうえ、そのうち1体は神像(=ご神体)で、公開されるのは非常に珍しいという。

 胎内仏は、同寺の国重要文化財指定の本尊・薬師如来坐像の中から戦後に発見され、代々住職が仏壇で保管してきた女神坐像と如来坐像の2体。如来像は約8・2cm、損傷が激しいが金箔が残る。女神像は俗体で15・5cmほど、柔和な笑みを浮かべ、平安後期に作られたものと推定される。

 同寺執事の加藤虔裕(けんゆう)さん(87)が昨年10月、同寺と50年来の付き合いのある郷土史家の三輪修三さん(82)に見せたところ「仏像の中に神像が入っているのは聞いた事がない」などと驚かれ、貴重なものと判明した。胎内仏が小さいため「良く見えるように」と、影向寺の写真集を手掛けた写真家・小池汪(おう)さん(88)=宮前区在住=が撮影し、三が日の公開では写真も配布される。

母の愛に思い馳せ

 制作時期こそ推定はできるが、どういう経緯で2体の像が薬師像に納められたかは分かっていない。神像の両手は袖で覆っているものが多いが、女神像は何かを包み込むように合掌している珍しい特徴を持つことから、三輪さんは「胎内に収められた意味を解く鍵があるのでは」と語る。

 撮影時に被写体をじっくり観察していた小池さんは「一生懸命に願うことがあって彫ったお気持ちを感じる」。加藤さんは「推測に過ぎないが」としつつ、「全ての子どもの病気平癒と健康を願うお薬師様に、薬を持って入ったのかもしれない」と思いを馳せる。3人は口々に「無事の出産や子の成長を祈ったのでは。女神の穏やかな表情に母の愛を感じる」と話していた。

写真のたなかや

ひと味ちがう写真はプロにお任せ

044-822-3466

<PR>

高津区版のローカルニュース最新6

高津高生、リサイクルの現場知る

【Web限定記事】

高津高生、リサイクルの現場知る

地元企業が工場見学の機会を提供

5月3日

多摩川に「モトスマリモ」

国内2例目

多摩川に「モトスマリモ」

河原の石から数年で発生

5月3日

アユ稚魚2万匹、多摩川へ

アユ稚魚2万匹、多摩川へ

川崎河川漁業組合が放流

5月3日

「献血にご協力を」

川崎西RC

「献血にご協力を」

5月11日 粗品140個を用意

5月3日

精神疾患者 支援を考える

精神疾患者 支援を考える

5月14日 市総合自治会館

5月2日

体験・学ぶ「看護フェスタ」

体験・学ぶ「看護フェスタ」

5月11日 溝ノ口駅前で

5月1日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook