市政報告vol.26 JR南武線連続立体交差事業の取組について 川崎市議会議員 末永 直
第6回川崎郷土・市民劇「南武線誕生物語―夢見る男たち」を去る5月19日、エポックなかはらで観た。秋元喜四郎、浅野総一郎両氏をはじめ、大勢の方が南武線を夢描いていた。夢なくして実現なし、である。
「JR南武線立体交差化PRオープンハウス」説明会が先日、中原区役所や幸市民館で開催された。パネルやジオラマ展示、踏切非常ボタン装置の体験等がイベント内容で、お子様方にも楽しめる。
さて、中原区内で地域活動をしていると、何人もの方から「南武線の立体交差事業はどうなっているのか?」と尋ねられる。
昨年の12月議会で、国会で改正踏切道改良促進法が成立し、本市では平成32年までに実施する義務が課されたことを踏まえ、私は「開かずの踏切」の対策や立体化の計画策定に向けた今後の取組や進め方について建設緑政局長に質問し、「法改正の趣旨を踏まえ、地域の皆様への丁寧な説明により理解を深めながら、計画策定に向けて、取り組んで参りたい」との答弁を得た。
今後の動きだが、現時点では平成30年度をメドに都市計画決定をする予定であり、環境アセスメント等を実施し、事業認可を受け、その後、約5年位をかけて用地買収、10〜15年かけて工事を行う、との見通しだ。
大きな検討事項として、「構造・工法」の問題がある。現在、選択肢として、【1】仮線高架(買収した用地に電車を走らせ、新設高架橋を建設)【2】仮線高架+直上高架(現在の電車を走らせながら真上に新設高架橋を建設)【3】地下(開削+シールド)の3つが候補として挙げられており、概算事業費として【1】は約1185億円。【2】は【1】の約1・1倍、【3】は【1】の約1・7倍もかかるとのことだ。今のところ、【1】仮高架が「武蔵小杉駅〜尻手駅間の13踏切が除去可能かつ経済性、環境面、計画的条件、地理的条件、地形的条件から総合的に優位」とのこと。地域住民の方々と協議しながら本取組を積極的に進めてもらいたい。
子供の頃に流行った「悪の十字架」という怪談話があるが、武蔵小杉駅―尻手駅間の踏切は「開くの十時か!?」とツッコミを入れざるを得ない。怪談は笑えるが、「開かずの踏切」 問題は全く笑えない。人身事故等を考えると、むしろ怖い。
|
|
|
|
|
|
4月26日
4月19日