市政報告Vol.5 市立病院経営改善のカギは「投資」 川崎市議会議員 重冨たつや
川崎市最大の公立病院である川崎病院は、救急医療などの政策的に必要不可欠な不採算医療を担っていることもあり、毎年約40億円の赤字を川崎市のお財布(市税など)で補填して経営を行っています。政策的な医療による赤字の補填は必要なものですが、その金額については議論の余地があります。なぜなら病院全体の経営改善によって、今より少ない補填で経営できる可能性もあるからです。病院への補填を減額することができれば、市は予防医療など、その他の医療的な政策に市税を有効に活用できます。
下のグラフで、修正医業収支比率(赤い折れ線グラフ)は病院全体の経営状況を表しており、繰入額(棒グラフ)は自治体からの赤字補填の金額を表しています。他の公立病院で経営状態の良い病院へは横浜や北九州のように、自治体からの繰入額が少ないことがわかります。
全国の病院経営データをまとめた総務省によれば、経営改善を実現した大規模な病院のうち9割の病院では、「投資」による収益の増加によって経営改善が行われているとのことでした。病院における「投資」とは人員や設備などへの投資であり、これは医療の質を向上させることにも繋がります。
増収への取組み議会で意見一致
議会での議論の結果、年間約1000万円の増収に繋がる取組みを今年度中に実施すること、年間約2億円の増収に繋がる取組みを来年中に実施することで市と意見が一致しました。今後も市税などの有効活用に向けて市と幅広く議論してまいります。
|
|
|
|
|
|
4月26日
4月19日