市政レポートVol.9 「南武線立体交差事業」その計画は? 川崎市議会議員 吉沢 直美
昨年秋に人口153万人を突破した川崎市。この市民の足として移動を支えるJR南武線は、川崎市域を縦断し市内の各拠点を結ぶ重要な交通基盤であります。その高架化事業について、市民の方々の声から、事業計画があまり周知されていないことを感じました。そこで今回は、改めて高架化事業計画についてご報告いたします。
◆連続立体交差事業の現況
現在この事業に於いては、平成30年から3年間の工期で用地測量、概略設計、環境影響評価が行われています。それが終わり、令和2年に都市計画決定がなされ、令和3年から事業着手(用地取得、工事施工)に入る予定です。武蔵小杉駅から矢向駅まで4・5キロメートルの高架化が行われ、完成まで約20年掛かります。
◆工法について
運行中の路線を止めず並行して工事を行う為、約20年という長期にわたる事業となる訳ですが、仮線高架工法という構造工法で進められます。先ず、現線路の隣に仮線路を2レール敷設し、その後1レールずつ高架築造するので、長時間を要するのです。最終的に横浜側に1レールの仮線跡地が残るのですが、そこは道路となります。また、それに伴い高架下の活用が可能になります。
しかしながら、平間駅の踏切はテレビで特集として取り上げられるほど危険視されており、いつ事故が起きてもおかしくない極めて危険な状態が続いています。朝のラッシュの慌ただしい時間に、気が立ちストレスとなり、二次的トラブルにも繋がり兼ねません。連続立体交差化を進めつつ、短期的に効果を見いだせる踏切対策も並行して議会で審議しています。
また、連続立体交差事業区間には緊急対策踏切7カ所が含まれます。鉄道を立体化して、多くの踏切を除去することにより、道路交通の円滑化、災害発生時の避難路、輸送路の確保、地域分断の解消、歩行者の安全性の向上など、地域の発展に繋がる幅広い効果が期待できます。未来の街に向けて、この大きなプロジェクトを出来るだけ早く完成し、中原区が更に発展を遂げられるよう今後も尽力して参ります。
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4月26日
4月19日