「高座日台交流の会」の会長を務める 石川 公弘さん 上草柳在住 81歳
偶然が必然の縁に
○…先月台湾で開催された元台湾少年工らの親睦会に、「高座日台交流の会」の会長として出席した。今年で29回目を迎えるこの大会には、第5回から毎年参加してきた。「少年工だった人たちと交流することで、市民間での日台友好関係を少しは広げられたかな」
○…元少年工との交流が始まったのは、今から20年ほど前。大和の市議会議長になった翌日、市長が不在のため台湾からの訪問客約30人を共に迎えるよう、助役に頼まれたことがきっかけだった。話をする中で彼らが元少年工であると判明し、父が宿舎の舎監の1人で自身も同じ敷地内に暮らしていたことを伝えると話は大いに盛り上がった。「色々な偶然が重なって元少年工の人たちに再会した。中には私のランドセル姿を覚えていると話す人もいた」と笑顔を浮かべる。その後、台湾との交流を深めるために「高座日台交流の会」を組織し、事務局長を務めてきた。4年前に会長に就任してからは約200人の会員を取りまとめる。
○…4人兄弟の3番目。小学校長だった父が舎監となった際に大和へ。幼い頃から新聞好きで、10歳の頃には毎朝、谷を越えて宿舎分100部ほどを取りに行った。大学では憧れの経営学者の講義を受けるため経営学・財政学を専攻。キャンプ座間で4年間通訳兼ボーイをして、大学院の進学資金を貯めた。ジャーナリスト志望だったが、恩師の手伝いをするうちに次世代の経営者を育てる経営教育の道へ。一時は市議会議員、日本ビジネスペンスクール、東京経済大学講師を兼務した。「あの頃は3足のわらじだった。それぞれの経験が不思議と役に立った」
○…現職は東工(株)監査役。休みの日には、80歳の時に再開したゴルフを友人と楽しむ。体を鍛えるために4キロ40分のルームランナーを毎日欠かさない。人生のモットーは「生涯青春」。「来年は単語帳を使って台湾語を覚えたいな」と意欲的に語る。
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