大和地区日本中国友好協会の会長を務める 石井 功さん 中央在住 74歳
日中つなぐ恩師の笑顔
○…2月から準備を始めたコンサートが無事成功裡に終わった。「疲れたけれど、やってよかった。意義のある役割が果たせたのでは」と充足感に満面の笑顔を浮かべた。
○…昨年、協会の3代目の会長に就任した。中国との関係は、高校の教員時代に県の派遣事業で2年間、重慶の大学で中国の学生に日本語を教えたこと。「とても勉強熱心で、教員として学ぶことの基本的な姿勢を教わった」と振り返る。当時は日本人も少なく、大事にしてもらった思いなどもあり、帰国後、県央日中友好協会(当時)に入会した。当時の教え子が留学で日本に来たり、中国で同窓会を開いたり、と友好関係は今でも続いている。
○…厚木市の生まれ。文学が好きで、県の職員として10年務めた後、「若い人に文学の魅力を伝えたい」との思いから高校の教員になった。配属されたのは湘南高校の通信課程。教え子の年齢は様々。「貧しさから進学できず、社会人になって改めて学びたい、という子も多くいてね」と当時を思い出し、思わず声を詰まらせる。「20年もして同窓会なんてすると、皆立派になっていてね」と嬉しそうに微笑む。取材中の温和な笑顔と終始質問に耳をそばだてる姿は、当時の生徒たちに向けられたものと同じなのだと気がついた。
○…定年後、取り組んでいるのが小説の執筆。2年前には大学院での研究テーマだった与謝蕪村の老いらくの恋に焦点をあてた小説を上梓、自費出版している。協会では来年の企画についての準備が進行しつつあるが、「実はもう一つテーマがあってね」と新作の構想を楽しげに話す。ほぼ毎日行うという木刀の素振り100回と熟睡が健康の秘訣。「嫌なことがあっても、忘れるように努めています」と笑った。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>