湘南梨品評会で県知事賞を受賞した 神谷 貴博さん 上和田在住 39歳
梨に込めた愛情と向上心
○…大和市、綾瀬市、海老名市、寒川町で生産される湘南梨の品評会で、最高賞の神奈川県知事賞を受賞した。品評会に出品した「幸水」の時期も、もう終盤。「この賞に恥じない梨を作り続けられるように、来年も頑張ります」と残り少なくなった発送用の段ボールを見つめ、目を細めた。
○…8日から9日にかけて関東を直撃した台風15号では「実が落ちたり、ネットが切れたりの大損害。自然相手なので、こればかりはどうしようもない」。台風による被害の復旧作業や残りの収穫と発送、さらには来年の収穫に向けた土づくりなど、収穫時期が終盤を迎えても忙しい毎日が続く。「今年が豊作とまでいかなかった分、来年はきっと豊作になる。より美味しいものを作ろうと思ったら、今のうちから手が抜けません」。
○…桜丘小、上和田中、大和東高出身。当時、家には代々の畑があったものの、身内で消費する分だけ収穫したり農地を人に貸したりと、小規模にしか使っていなかった。近隣の農家では、一度会社に勤めた後「Uターン」で畑を継ぐ人たちも多く見てきて「それならば、自分は若いうちから」と一念発起。海老名の農業大学校に進学し、果樹コースを選択。卒業後、実家の畑に梨の木を植えた。現在は梨のほかに、梅やいちじく、ブルーベリーなど多くの果樹を栽培している。
○…地域では、左馬神社の神社役員を務めている。20代の頃には、地元の仲間と神輿会を作ったほどの「大の神輿好き」。今でも、忙しい合間を縫っては友人たちが関わっている市内外の祭りに足を運ぶ。神輿は「何も考えないで馬鹿になれる」ことが一番の魅力。「それに、担いだ後はビールも美味いですからね」といたずらっぽい笑みを浮かべた。
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