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古民家ガーデン紋蔵 朝霧高原の茅場と交流 かやぶき屋根ふき替え「郷土の行事に」

文化

掲載号:2017年11月11日号

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防火線焼きの作業をする山田監督と志澤さん =朝霧高原
防火線焼きの作業をする山田監督と志澤さん =朝霧高原

 NPO法人ふれあいサークルすずろ(開成町宮台、畠山光子理事長)の多目的民家「古民家ガーデン紋蔵」(以下・紋蔵、開成町金井島)の運営メンバーらが5日、静岡県富士宮市の朝霧高原の茅(かや)場で防火線焼きに参加した。12月から1月にかけて実施する紋蔵のかやぶき屋根の補修を前に、茅場を管理する富士宮市根原地区で交流を深めている。

 この日の作業に参加したのは、「紋蔵」の運営に参加する秦野市在住の映画監督、山田大樹さん(61)と紋蔵管理人の志澤晴彦さん(54)ら4人。かや刈りが解禁される12月を前に来年4月の野焼きに備え周囲の延焼を防ぐために必要な無草地帯(防火線)をつくる作業に参加した。

 かや場と山林との境界線に沿って、あらかじめ寄せ集めた約5キロにわたる枯れ草の帯を30人ほどで燃やしながら、およそ4時間汗を流した。

文化庁が指定

 朝霧高原のかや場は、富士山の北西にある本栖湖の近くに広がる東京ドーム30個分のススキ高原。文化庁の「ふるさと文化財の森」に指定され、伝統的な建造物の保存に必要な資材を供給する場に登録され、資材を扱う技術者の養成も行われている。

 文化財の森は全国に71カ所あり、カヤ(茅)やヒノキ、イグサ(い草)、ウルシ(漆)などの産地がある。神奈川県内では秦野市のヒノキ・スギ林が唯一、指定されている。

 朝霧高原茅場は地域の15世帯で作業にあたっているが少子高齢化による人手不足が課題。近隣の大学も活動に参加している。

足柄平野へ

 故西海紋蔵さんが屋根をふき替えてから30年以上が経過した「紋蔵」の屋根は雨漏りや隙間風が深刻で12月にも補修を行う。

 補修や将来の補修に備え管理人の志澤さんが山梨県河口湖町の職人、杉嵜靖司さん(55)に連絡をとり、杉嵜さんが保全活動に参加する朝霧高原の根原地区との交流へとつながり、今春から作業に参加している。

 「紋蔵」を運営するNPOの畠山理事長は、屋根の補修に合わせて作業現場を公開し「子どもや若い世代に体験の場として提供したい」考え。管理人の志澤さんは「足柄平野に現存するかやぶき屋根の保全につながれば」としている。

 秦野市をロケ地に制作し、全国各地で公開中の映画『じんじん2』で監督を務めた山田監督は、新作映画で茅葺屋根を扱うため、取材も兼ねて9月からこの取り組みに参加している。「屋根材として利用されてきたカヤと茅場を守る人々の暮らしはとても貴重。紋蔵でのふき替えも、見直すべき暮らしの教材になる」と話している。

古民家ガーデン紋蔵
古民家ガーデン紋蔵

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