下倉田町にある「南谷戸のおおわらじ」が、地域住民らで構成される、南谷戸和楽路会(わらじかい)(金子喜久男会長)の手により、3年ぶりに新調された。4月30日には、多数の見物人が訪れたなか、記念式典も開かれ、町のシンボルとして親しまれる「おおわらじ」の掛け替え作業を行った。
この「おおわらじ」は、大正初期に土地の青年たちが農業に従事する傍ら、副業として藁加工を始めたことをきっかけとしたもの。100年ほど前から五穀豊穣を願う南谷戸の象徴として「おおわらじ」が作成されるようになり、現在に至るまで脈々と続いている伝統行事だ。そうした点が評価され、1993年には横浜市地域有形民俗文化財に登録されている。また、米国ハワイ州のホノルル美術館からの依頼で展示用わらじを作り、送ったこともあるという。
吊るされた「おおわらじ」は風雨にさらされることから傷み具合によって3〜4年ごとに作り替えられる。大きさは全長3・5m、幅1・5m、重さは約200kgにもなる。代々伝わる製作図面などを参考に新調される。今回は2014年の4月に作成した「おおわらじ」をこの4月6日に「和楽路会」が下し、会員ら約50人がもち藁を手作業で編み込みながら作り上げていった。
金子会長は「若い人たちが中心に作業を進めていく形になった。この地域を代表する伝統文化なので、次の100年、その先の100年と継続していってもらえると嬉しい」と話した。
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