所蔵品 全国2ヵ所の虹児展へ 中川温泉 「ギャラリー蕗谷虹児」から初の出品
第二次世界大戦末期頃に足柄上郡山北町に疎開をしていた挿絵画家・蕗谷虹児(ふきやこうじ)(1898―1979)。
山北町中川温泉で「蒼の山荘」を経営する倉形興斉さんは、「町に縁のある著名な蕗谷虹児の作品を鑑賞できる場所をつくりたい」と平成20年10月に山荘内に私設美術館「ギャラリー蕗谷虹児」をオープンさせた。自ら蒐集したものや町民から譲り受けたものなど、その数は少しずつ増え、現在の所蔵品は書籍や原画など2000点にも及ぶ。
今回、「魅惑のモダニスト―蕗谷虹児展」と題した展覧会が【1】愛知展=愛知県刈谷市美術館(4/16〜5/29)、【2】横浜展=そごう美術館(6/11〜7/18)の2ヵ所で巡回開催される。主催者側から依頼を受け、同ギャラリーからも書籍を中心に約100点が貸し出され、そのうち10点が展示されることになった。
刈谷市美術館の初日に訪れた倉形さんは「開館前に多くのファンが行列をつくっており、その人気を改めて知った。全国ブランドが山北町にもあった…と感じた。出品目録に所蔵先として当ギャラリーが明記されており、美術史の公式データに初めて加わったことに感激した」と話す。
ギャラリー蕗谷虹児には虹児がデザインした山北中の校章など、町ゆかりの品も集められている。入館料は1000円(温泉入浴料込み)。問合せは蒼の山荘(中川897、【電話】0465―78―3311)。
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