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青葉区 人物風土記

公開日:2021.07.01

県洋菓子協会の作品展で「藤沢市長が選ぶセーリング作品」に選ばれた
大森 正巳さん
田奈町在住 39歳

新しいこと臆さず挑戦

 ○…久しぶりに作品を出せたらと思い立ち急きょ作品展に出品を決めた。受賞にも「驚きの方が強い」と語るが、アーモンドと砂糖をペーストにしたマジパンを使い、セーリング選手やヨット、波しぶきを巧みに表現。躍動感を出すため、競技写真を何百枚と観察し、選手の表情づくりにも注力した。「マジパン作品は童話のような世界観を表現する方が多いが、この作品はインパクトを出すためリアル寄りで作った。会場でも異色だったかも」と笑う。

 ○…田奈町で44年続く「セリーヌ洋菓子店」の2代目。幼い頃から食べることが大好きで、父の背中を見て自然とパティシエを志した。町田調理師専門学校高等課程を卒業後、他洋菓子店で8年間修業。2007年に店に戻ると、新しい客の来店が少ないと感じ「頑張らなきゃ」と試行錯誤。父が作っていた王道の洋菓子を守りつつ、すっきりとした味わいが特徴の「田奈プリン」などの新商品も開発。新しいファンの獲得にもつなげた。

 ○…共に店先に立つ妻と2人暮らし。田奈小、田奈中出身で、材料の仕入れ先には中学時代の先輩もおり、地域に仲間が多い。時間があるときはジョギングやゲームでリフレッシュ。仲間と行くサウナも好きだが「コロナになってから行けてなくて」と寂しげ。

 ○…お客さんの「美味しかったよ」との言葉が何よりの原動力。同店で初めて社員を採用し、後輩の育成にも力を入れる。商品開発には若手の意見も積極的に取り入れていくという。一方、自身はパン作りにも興味があるといい「田奈に長年住んでいるが、まちを見渡したときにパン屋が欲しいなと思って。いつか田奈ブランドのパン屋やカフェを開けたら」。食を通して地元を盛り上げることを夢見る。

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