小机小学校 3年間の「思い」特別賞に 「キルトウィーク」で高評価
横浜市立小机小学校(酒井均校長)が制作したパッチワークキルトが、11月14日から16日までパシフィコ横浜で開かれていた「第21回インターナショナル・キルトウィーク横浜」(注)の作品コンテストで審査員特別賞を受賞した。元々は同校が2012年度に創立30周年を迎えるにあたり、児童と職員、保護者が一体となり3年間をかけて完成させた作品だ。関係者からは喜びの声が上がっている。
パシフィコ横浜で14日、開かれた授賞式には、同校6年生の代表7人、この取り組みに中心的にかかわってきた大原敦子教諭が参加した。主催者から賞状を受け取った子どもたちからは「凄い賞をもらって本当に嬉しい。先輩たちから受け継いだ成果が実を結びました」と笑顔をみせた。
保護者・職員も一丸
小さな布をつなぎ合わせて一枚の布とし、表布と裏布の間に綿を入れて縫い付けて作品とするパッチワークキルト。創立30周年に向けて当時の学校長と職員、保護者が「皆で出来て保存もしやすい、パッチワークキルトを作ろう」と話しがまとまり、10年度から作業をスタートさせた。
作品は、小学校の校歌(作曲・弾厚作=加山雄三、作詞・岩谷時子)に因んだものと決め、まず、当時の6年生(現・中学3年)が縦約1・8m、横約3mにもなるワク部分を縫い付けていった。11年度には、校歌の歌詞を中心にどんな絵柄とするか全校児童にアンケートを実施。結果、歌詞に登場する「白鷺」「富士」「柏」のほか、校舎が高台にあり、晴れた日にはみなとみらい地区が綺麗に見えることから、「ランドマークタワー」などが確定した。保護者60人にもなる「パッチワーク隊」も結成され、さらに一丸となった取り組みとなった。全体の絵柄、構図は同隊が中心となり確定、その年の6年生(現・中学2年)が下地となる布を縫う地味な作業ながら要の役を担当。下学年の生徒は、各年で出来る作業を進めていった。12年度も引続き作業を進め、同年11月の周年記念式典で初披露となった。制作に関わった児童はこの間に約900人。裏地には、関係者全員の署名が入れられている。それぞれの「思い」が刻みこまれた作品だ。
その後、同隊から今回の「インターナショナル・キルトウィーク」への出品の話が持ち上がり、応募したところ、高評価を得た。
大原教諭は「卒業した子どもたち、在校生、保護者や地域の方々など、皆と支えあいながら形にしました。本当に嬉しい」と話す。
(注)「第21回インターナショナル・キルトウィーク横浜2013」
横浜では1995年から開催され、今回で19回目。パッチワークキルトの普及を目指して開かれている。
今回のキルトウィークには日本はもちろん、世界各国から作品が応募されている。
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