区内在住で慶応大学2年生の大江馨さんが先月、東京オペラシティで行われた「第82回日本音楽コンクール」のバイオリン部門で1位を獲得した。大江さんは「大観衆の前での演奏は緊張したが、ひとつの目標として頑張ってきたので、とても嬉しい」と喜びを語った。
3度の予選を勝ち抜いて臨んだ本選会当日は、約1200人の大観衆の前で舞台に上がり堂々と演奏、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と見事な共演を見せ会場を沸かせた。
大江さんは「曲の中でビブラートの幅や速さなどを自分なりに工夫しました。緊張しましたが、音楽フェスティバルなどに出演することで舞台経験を積んできたという自信もあったので、自分らしい演奏ができたと思う」と振り返った。
本選会での演奏は81回に続き2度目。今回は、聴衆からの投票数で選ばれる「岩谷賞」のほか、全部門の中から印象的だった作品・演奏に贈られる「増沢賞」も同時に受賞した。「曲の良さを伝えたいという思いで練習してきたので、それが分かってもらえたと思うと嬉しい」と大江さん。
課題曲の中から大江さんが選曲したのはドヴォルザークのバイオリン協奏曲。この曲には特別な思い出があるという。「4つ上の兄の影響で5歳からバイオリンを始めたのですが、高校進学を機に宮城県仙台市から横浜に来ました。期待と不安が入り混じっていた当時を、この曲は、懐かしく思い返させてくれるので好きなんです」とその理由を語る。
若手音楽家の登竜門として知られ、1932年から開催されている伝統ある日本音楽コンクール。作曲、声楽、ピアノ、バイオリン、オーボエ、フルートと6つの部門に分かれており、今年は全国各地から750人がエントリー。大江さんが参加したバイオリン部門は106人だった。
「被災地を笑顔に」
東日本大震災で被害を受けた仙台出身の大江さんは、発災後にボランティアでがれき処理を行ったほか、これまで行われた復興支援コンサートにも積極的に参加している。「クラシックの本場ヨーロッパへの留学も考えている。将来はプロになって東北を笑顔にできる活動を行っていけたら」と、夢は広がる。
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