食の重要性を啓発することにより、区民の健康増進に寄与する取り組みを続ける「港北区食生活等改善推進員会」(南場千恵子会長)の活動が半世紀を超えた。地域の児童と保護者、高齢者などに定期的に食育を行うなど、地道なその活動は得難いものになっている。
1965年(昭和40年5月)に結成された同会(通称ヘルスメイト)は、会員28人でスタートした。元々は厚生省(当時)の呼びかけで55年(昭和30年)に立ち上がった日本食生活協会、その下部組織となる横浜市食生活等改善グループ(現・横浜市食生活等改善推進員)が母体となっている。
協会の発足理由は、当時、食糧事情が悪く、乳児の死亡率が高かったことへの改善のためだった。時代は移り変わり、現在は栄養補給に困らなくなっているが、「食」は生きる上で欠くことができないものであり、その時代を反映した課題解決は必要になる。そうした認識の下、同会は国、市と連携しながら半世紀にわたり活動を継続している。
来月、記念講演会
港北区食生活等改善推進員は、栄養士を招いた定例会を月に1回開き、研修を行うほか、やはり月に1回程度、妊婦や親子、男性、高齢者などを対象にした食育講習会なども実施。例えば妊婦には、栄養バランスの取り方に加え、離乳食の作り方を指導したり、高齢者には食材の食べきり方やしっかりかみ砕いて食べることの重要性を伝えたりしている。
そんな中、近年同会が力を入れているのが、小学生をターゲットにした食育。「朝食を抜いて登校する児童がいますが、朝食は一日の内でもっとも大切。紙芝居などを使って分かりやすく周知しています」と話す。
また、「飽食の時代」とも言われる昨今だが、自分の好きなものだけを食べている人は「低栄養」になっている恐れがあると同会では指摘する。例えば、コンビニエンスストアの弁当を購入する際に、野菜サラダを加えるだけでもバランスが取れた食事になるという。こうしたことも講習会などで広めている。
南場会長は「私たちは食を中心にしながら運動・休養(睡眠)の重要性も訴えています、今後も力を合わせ地域住民の生活に役立つ活動を続けていきたい」と力を込める。
同会では、2月1日(月)、健康寿命を伸ばすための手法を伝え、考える講習会(午前10時〜午後1時/先着30人)、15日(月)には、食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏を講師に招き、食品表示・流通の舞台裏をテーマとした結成50周年記念講演会も開催する(午後1時40分〜3時10分/先着20人)。
両日とも参加無料で会場は港北区役所。問合せは区福祉保健センター健康づくり係【電話】045・540・2362。
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