区内篠原東にある金港幼稚園(学校法人金港学園・稲田順一理事長)が今年、創立100周年を迎えた。8月24日には記念祝賀会が開かれ、新たな門出を関係者とともに祝った。
戦中に閉園の危機
1916年(大正5年)9月19日、石野喜十郎・ツヤ夫妻によって岡野町(西区)に誕生した横濱金港幼稚園。確固たる資料は残っていないが、当時横浜市内で幼稚園は数えるほどしかなく、開園は先駆的なものだったという。設立翌年の3月には31人の第一回修了児が園を巣立っている。最大の危機となったのが第二次世界大戦末期の45年(昭和20年)5月に起こった横浜大空襲。園舎消失という事態に見舞われた。閉園の恐れもあったが、約6年後の51年(昭和26年)、武相学園附属金港幼稚園として港北区で再スタートを切った。62年(昭和37年)、現在の篠原東1の12の2に園舎を落成、68年(昭和43年)には学校法人を取得し、現在に至る。今年3月までに約5200人を卒園させてきた実績を持つ。
「後世につなげたい」
祝賀会では、約1年をかけて完成させた記念誌を来場者に配布。冒頭あいさつに立った稲田順一理事長は、「多くの方のお力添えを頂いて今日を迎えることができたことに感謝している。”将来社会の為に活躍する有能な人材を育てる”という金港の教育理念を後世につなげていきたい」と話した。これまでの園の歴史を紹介するスライドショーのほか、在園児からの「きんこうようちえん100さいおめでとう」というメッセージ動画などの紹介もされた。
現園長の芝崎恵子氏は「考えてみれば100年も1年いちねんの積み重なり。子どもたちの日常に寄り添った保育を継続していく」と語った。
52年(昭和27年)に同園を卒園した木村憲司さん(大豆戸町在住・71歳)は「今となってはかすかな記憶ではあるが、初めての集団生活で遠足、運動会など楽しかった。長く続く金港幼稚園は私のほこり」と園の100周年を祝った。
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