テケテンツク ステツク テンツクツ――。
師岡町会館には、そんなリズムに合わせて笛を吹き、太鼓を叩く音が響き渡る。3月9日、師岡お囃子の会(今井悦子リーダー)のメンバーは、本番に向けたお囃子の練習に力を入れていた=左写真。
師岡熊野神社では4月29日、現在、氏子が造営している宮神輿の納受・奉納・引き継ぎ式があり、本番とは、まずこの日の演奏のこと。6月2日には地域で宮神輿のお披露目渡御があり、そこでは山車に乗ったお囃子も予定している。
昨年9月、約30人で発足
師岡お囃子の会が発足したのは昨年9月。深川の木場で生まれ育ち、祭りが身近にあったという師岡町在住二十数年の今井さん(74)が、2人の仲間と立ち上げた。思いは「心を一つに、次の世代につなげていくお囃子があったらいいな」。今井さんによると、かつてはこの地域にお囃子の活動があったが、今では見られなくなったという。
長年の和太鼓演奏経験のある今井さんだが、発足を前にして、まずは3人で他団体へ修行に赴いた。8月に行った体験会に集まったのは36人。そして9月、募集に応じた約30人のメンバーで活動を開始した。
子どもたちを中心に
メンバーは保育園児から70代まで幅広く、そのうち20人ほどが子どもたち。「子どもを中心に大人も集まり、そこに一体感が生まれるような地域になれば」
練習は土曜・日曜、月に2、3回のペースで1回およそ2時間。礼儀作法も教えるため、子どもたちは会館に来るとしっかりとあいさつし、当たり前のように会場設営にとりかかる。
9日の練習には他団体から指導者を招いており、「手首を動かし、スナップをきかせるように(太鼓を)叩いて」「(迫る本番に向け)信号待ちやトイレなど、どこでも練習できるから。身体で覚えて」など、一層の上達を望む熱心な言葉が飛び交った。
「難しかったけど、一生懸命やったよ」「ハードだけど楽しかった。でももっと頑張らないと」。練習を終え笑顔で手を振り会館を後にする子どもたちからは、そんな言葉も聞かれた。
「お祭り風情が残り、それが地域の輪になれば」と活動意義に触れたのは、メンバーの一人で獅子舞の踊り手でもある師岡町在住の荒井孝さん(77)。皆が協力して練習に取り組む姿に、今井さんは「会館での練習準備などの一つひとつの自発的な行動の積み重ねが、”一つになる”ということ。皆で楽しみたいし、思いやりを感じられる会にしたい」と思いを口にした。
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