港北区 災害時の体制整備進む 独自にトリアージ訓練
港北区の今年度新規事業「災害時における救護活動体制整備事業」。災害時、国家資格を持つ保健師などが十分な救護活動ができるよう、専門的な応急救護活動技術の訓練を受けるとともに、活動に必要な装備を整えることを盛り込んでいる。区内小学校で救護活動訓練が行われるなど、具体的な動きが進んでいる。
約272万円の予算が充てられたこの事業。区の保健師らが、大規模災害時に傷病者の緊急度や重症度を判別し、優先順位を判別するトリアージ訓練、機能的な救護活動を行うための装備を整えることを目的としている。
保健師らが初の実践
区の保健師21人と看護ボランティア11人は9月、区役所で行われた災害時対応訓練、トリアージ研修に参加した。災害人道医療支援会の医師を講師として招き、初めてトリアージの講義を受け、実技訓練を行った。患者役を設定し、心拍数や脈拍、意識の有無を確認した後、判別。優先度を示すトリアージタッグを患者役に付けていった。訓練に向け、機能的な動きができるようにと、救護活動用のジャンパーやベスト、膝当て(トリアージの際、膝をついての動きが多くなるため)などの装備が用意された。
同事業の担当課である福祉保健課の菊池孝課長は「トリアージでは『患者の症状を即時に把握し、優先順位を判断しなければならないため、難しかった』という声が参加者からは多かった。災害時には力を総動員し、区でできることはやっていきたい」と話す。
また、今月14日には区地域医療救護拠点の1つである下田小学校でも、三師会(港北区医師会、港北歯科医師会、港北区薬剤師会)と連携し、トリアージ訓練が行われた。地域住民も参加し、負傷者の搬送などを行った。菊池課長は「実際にやってみて、地域の方にも医療救護拠点がどのような場所なのか、わかっていただけたと思う」と語る。
今後も11月に新羽小学校、12月に綱島東小学校で引き続き同様の訓練を行っていく予定だ。
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