新春インタビュー 課題解決は区民と一緒に 小川区長、区政を語る
区政について語る小川区長
本紙では新春特別企画として、小川浩之港北区長にインタビューを行った。区長は２０１３年を区政運営が比較的順調に進んだと評価する一方、振り込め詐欺の多発など、区民の生活に悪影響を及ぼす事態もあったと振り返った。その上で今年も区民と協力し、より良い区にしていきたいと抱負を語った（聞き手／本紙港北区編集室編集長・添田守男）。
――昨年の振り返りを。
「区の業務も地域のイベントも比較的順調に進んだ一年という印象を持っています。具体的には、春の『大倉山観梅会』、秋の『ふるさと港北ふれあいまつり』も天候にも恵まれたこともあり、これまでにないほど多くの方々が訪れてくれました。また、横浜市は音楽をテーマにしてきましたが、ジャズコンサートも大盛況でした。さらにマーチングバンド全国大会では太尾小学校が大編成の部で、菊名小学校が小編成の部でともに金賞を取ってくれました。また工場見学会『港北オープンファクトリー』、花壇・庭巡り『港北オープンガーデン』、歴史的建造物を巡る『港北オープンヘリテイジ』も好評で、区内の魅力を再発見してもらえたと思っています。また、新羽地区に２０１４年度なりますが、ケアプラザ・コミュニティハウスがオープンします。災害対策では、市の『地震被害想定』が見直され、区内の消失棟数が大幅に増える想定があったことから、ウォーターカーテンホースのモデル的配備、篠原西町公園には消火栓を設備しました。こうした取り組みにより住民の方々の意識も高まってきていると思います」
――印象的な事柄はありましたか。
「同日開催した『ふれあいまつり』と『新浜パフォーマンス』が会場を共有していることもあり、相乗効果があり、過去最高の人手になっことですね。また、地域の方と話すと本当に勉強になる。区の運営にも役立つことばかりです」
――港北区防災計画 震災対策編が改定されました。「医療救護対策」と「帰宅困難者対策」に特に力を入れていますが。
「まず『医療救護対策』ですが、従来は９カ所ある医療救護拠点でケガをされた方に対応するものでしたが、救護隊が回っていく方式に変更しました。ただ港北区は広く、真ん中を鶴見川が流れるていることもあり、万が一に備え、これまでの医療救護拠点９カ所に救護隊が集まり、地域を回っていくことなります。体制が整ったことで災害時比較的早く対応ができそうです。
次に『帰宅困難者対策』ですが区内には新横浜があります。東日本大震災時、相当の数の帰宅困難者が出ています。区では鉄道会社、ホテル、町内会などと『連絡会』を作り、訓練を行っています。仮に、南関東地震が起きれば相当の被害が出ると思います。自助・共助・公助をさらに進めていきたいですね」
――振込み詐欺がワースト１です。
「２０１３年はその前年より大幅に上回りました。被害額は１億８０００万円にもなろうとしています。これを何とかしたい。港北署とも連携をとり、広報紙を通して情報発信しています。また、実際に区の職員を装っての事件も起こっていますので、そうした場合には直ぐに警察にもお知らせしているほか、防犯メールで発信もしています。犯人側の手口も巧妙になっています。怪しい電話がかかってきたら『ひと呼吸』入れ、周囲の信頼できる方に相談して欲しいですね。それだけでも相当防げると思います。そしてお金を渡さないことを心がけてほしいですね」
――次年度の取り組みについて教えてください。
「地域に問題点があった場合、その解決方法は地域の方が一番知っています。区職員が現場に出向き、話を聞く体制を整えていきたい。同時に区の考えもお伝えする。そうやって一致協力して改善をしていきたい。また、港北の魅力的なスポットを写真に撮っていただき、その写真展のようなものを開くことも考えています。区内には鶴見川、大倉山記念館と見所が多い。しかし、知られていない、良いスポットがあるはず。それを紹介していければと思います」
――一旦ゼロになった待機児童数が88人にまた増えています。
「職員も本当に頑張ってくれましたが、市外から転入者も増えています。対策としては認可保育園がこの４月に５園新たに開設を予定していること、定員外でも増やしてもらうことも視野に入れています」
――最後に区民にメッセージを。
「港北区は住みやすい町だと思います。行政、区民、企業が一体となりさらに明るく住みやすくしていきましょう。何か課題があれば一緒に改善していきたい。今年もよろしくお願いいたします」
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