2019年、相鉄・東急直通線の新綱島駅(仮称)開業に合わせて新設される「区民文化センター」について林市長の諮問機関「センター基本構想検討委員会」(間瀬勝一委員長)が先ごろ、運営方針などをまとめた答申を提出した。単なる”箱もの”を超えたサービスの提供や区民の開かれた拠点づくりを盛り込んでいる。
横浜市は文化センターを開設する場合は、市長の附属機関として検討委員会の設置を条例で定めていることから、同委員会は昨夏、招集された。委員は12人。市内5区の文化センター長などを務めてきた間瀬委員長のほか、洋画家の山本貞氏、港北区連合町内会会長の和泉利政氏、港北区民交響楽団代表の砂田俊彦氏、大倉精神文化研究所の平井誠二氏などが名を連ねる。メンバーは昨年8月から今年1月までの間に4回集まり、センターの理念や基本方針、施設構成などについて活発な議論を重ねてきていた。
基本理念に「つながり」
まず答申で掲げたのが「ハートでつながる わたしたちのまち」という基本理念だ。文化・人・情報がセンターで交差し、新たな出会いやつながりを生む場となり、地域社会の拠点になって欲しいという願いが込められている。
具体的な事業展開としては、文化芸術活動の練習や発表などのため場提供、多様な自主企画事業の開催、郷土史などの情報蓄積と提供などを提言。施設構成は、音楽、演劇、伝統芸能などの多様な種目に対応できるように可能な限りの広さを確保した舞台、高度な音響性能を持つホール、用途により展示スペースの大きさが変えられる可動壁、200号程度の大型作品の展示を可能にするため、3m程度の天井高を確保するほか、施設利用者だけでなく、誰もが気軽に訪れ、区民同士が交流できる場としてのオープンロビーの設置などを示している。
間瀬委員長は「委員の方々が各自の立場でアイデアを出してくれたので、幅広い答申となった。建物ができただけでは、完成にはならない。どのように運営していくかが一番重要。区民すべてに開かれた、文化拠点になってほしい」と力を込めていた。
新綱島駅周辺地区の市街地再開発事業の一環として整備される区民文化センター。市内18区中既に10区で設置されている。区民から長期間にわたり、設置要望が求められてきており、今再開発によってようやく形になったことになる。
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