1月15日、パシフィコ横浜で行われたかながわ薬剤師学術大会(県薬剤師会など主催)の会員発表で、港北区薬剤師会理事の和田野歩さん(32)が口頭発表部門で優秀賞を受賞した。区薬剤師会は薬学部学生の実習の一環として、地域住民などと交流させる独自の取り組みをしているが、今回はその活動が評価された。
同大会は、薬剤師の間で最新情報や業務改善に関する成果など意見交換し合うイベントで、医療関係者による特別講演などが行われる。その中で県内の各薬剤師会が取り組んでいる活動を発表する「口頭発表部門」があり11人が登壇したなか、和田さんが見事優秀賞を獲得した。
年40人を受け入れ
文部科学省は薬学部の教育方針を見直し、これからの薬剤師のあるべき姿として「チーム医療への参画」「地域の保健・医療における実践的能力の習得」を含んだカリキュラムを提示した。同会ではそれ以前から10大学以上、年間約40人の学生を受け入れている。「ふるさと港北ふれあいまつり」や「歯と口の健康週間」などの地域イベントや、行政、医師、ケアマネージャーとのグループディスカッションにも学生を参加させている。多様な職種と連携している取組や地域住民に直接触れさせることにより、実践的にスキルアップを図ってもらうことを目的としたものだ。
当日は写真などを提示しながら具体的に紹介していった。実習を振り返り、「初め学生たちは、受け身な姿勢でしたが、地域住民の声を実際に聞き他職種の人々と活動することによって、『自分から動こう』と意識するようになっていました」と語る。
県薬剤師会では、「学生が実際に地域連携に参加する環境を作ることは、薬局単位ではどうしても限界があるのが現実といえる。港北区薬剤師会の取り組みは、学生の成長はもとより、社会貢献につながる内容だった」と高く評価していた。
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