神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港北区版 公開:2017年3月9日 エリアトップへ

横浜市立大と歯科医師会・市 口腔ケア推進で連携 手術後の合併症予防へ

社会

公開:2017年3月9日

  • LINE
  • hatena

 がん治療や全身麻酔が必要な手術を受けた後に発症しやすい合併症予防に有効な「口腔ケア」を推進するため、横浜市立大学と横浜市歯科医師会、横浜市はこのほど連携協定を結んだ。3者が連携することで市民の関心を高め、手術を行う病院と地域のかかりつけ歯科医院の情報共有を円滑にする狙いがある。

 手術後の合併症予防や早期回復が期待される口腔ケア。だが「年間約1万4千件ある市内の全身麻酔手術では、医師の認識の遅れもあり半数で口腔ケアが行われていないのが実態」と同大学院医学研究科の來生知(きおいみとむ)准教授は指摘する。周知の徹底や、病院と歯科医院の効果的な連携が課題だった。

 今回の協定はこうした現状を克服しようと結ばれたもので、最新知見を提供できる同大と、地域の歯科医院とのパイプを持つ同会、市民へ啓発ができる市が連携することで医療体制を整える。あわせて市内医療機関に働きかけ、個別で取り組んでいたために生じた地域差や、医師ごとの認識の差を埋める狙いもある。

 具体的には、患者の病状や治療方針を統一の計画書に記載し、円滑な情報共有を目指す「地域連携パス」のしくみを整備。さらに、医療従事者や市民を対象とした研修や講演会も実施し、理解を促す予定だ。同会の杉山紀子会長は「患者本人で管理できるような指導にも重点を置く。健康促進につなげたい」と話す。

肺炎リスクを低減

 この体制では手術決定後に病院が歯科医院に依頼し、ケアや治療を実施。手術後もフォローを継続する。「手術前の口腔チェックが大前提。次に感染源を手術前になくすことや、手術に影響を及ぼさない処置につなぐことが重要」と來生准教授。例えば口から肺に通したチューブに付着するだ液中の細菌から、肺炎になる恐れがある全身麻酔を伴う手術では、事前のケアで発症リスクを予防できる。

 日本歯科医学会のデータでは、口腔ケアを行った患者の肺炎死亡率は9ポイント低い。「重篤になり、ICUに入れば一日60万円」。早期回復のほか、薬の投与量や入院費の削減につながる。また、「市内には歯科を持たない病院が75%。歯科医師数が限られる中、地域の歯科医との連携は負担減になる」と期待を寄せた。

港北区版のトップニュース最新6

障スポ大会で全国3位

フットサルFC ポルト

障スポ大会で全国3位

新横浜を中心に活動

4月25日

都市型SC「そよら」オープン

高田西

都市型SC「そよら」オープン

あす4月26日 セレモニーも

4月25日

横綱から「すもう場」

新横浜公園

横綱から「すもう場」

今年度中に完成予定

4月18日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月18日

次世代太陽電池で連携

マクニカ

次世代太陽電池で連携

実用化に向け 県・開発者と

4月11日

「受け入れ拒否」経験44%

盲導犬使用者

「受け入れ拒否」経験44%

協会、23年対象に調査

4月11日

PCジャングル本店だからできる

中古PC・モバイル商品・アウトレット家電のLIVE配信4月25日19時スタート

https://tigmedia.jp/live/watch?id=90a8e585c52c02bab9a7&tatag=townnews

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

  • 支援員の謝金が倍に

    公明党市議団の要望がカタチに 市政報告

    支援員の謝金が倍に

    横浜市会議員 望月やすひろ

    4月25日

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 2月18日0:00更新

  • 6月25日0:00更新

港北区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook