明治から昭和にかけて活躍した実業家で東洋大学学長を務めた大倉邦彦が建設した大倉山記念館は、大倉山の駅名・地名の由来にもなっている。その大倉邦彦を含む大倉家三代の生き方を紐解く第38回研究所資料展が、きょう11月1日から大倉精神文化研究所附属図書館(大倉山記念館2階)で始まる。資料展では、初公開の書簡なども展示される。
大倉家三代とは、幕末期から昭和期を生きた大倉孫兵衛〜文二〜邦彦を指す。資料展では三代が行った事業や企業経営、社会貢献等にまつわる資料が揃う。
孫兵衛が最初に手がけたのは、家業でもあった浮世絵版画等を扱う地本問屋。後に創業した大倉書店では印刷技術等が評価され、大倉書店から独立した服部書店とともに、夏目漱石の小説「吾輩は猫である」の初版本を印刷した。社会貢献活動では、日本女子大学校(現・日本女子大学)への支援にも努めた。資料展では、寄附の目録や、孫兵衛が同校にあてた「教育のために協力する」といった主旨の書簡も初めて展示される。
事業を広げるだけでなく、三代にわたってさまざまな社会貢献活動に尽力した大倉家。資料展では、「世のために」と活動した生き方に触れることができる。
資料展の主催は、公益財団法人大倉精神文化研究所(【電話】045・834・6637)。研究員の星原大輔さんは「知られていない大倉家三代のエピソードを知ってほしい」と話している。
入場無料で会期は11月1日(木)〜2019年2月28日(木)、午前9時30分〜午後4時30分。休館日は日曜・月曜・祝日及び12月29日〜1月3日、1月15日、2月12日。
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