大倉山の秋の風物詩になっている「大倉山秋の芸術祭」。1985年、大倉山記念館開館の翌年から同館利用者有志が芸術と親睦を深める目的で第一回目の「秋の芸術祭」を企画して以来、今年で34回目を迎える歴史あるイベントだ。
大倉山駅方面から会場となる大倉山記念館までは急な上り坂がある。そのため同祭実行委員会では初の試みとして大倉山エルム通り近くの駐車場から「送迎車」を運行。同実行委の田村直子さんによれば「毎年来場者アンケートをとるが、急な坂を上るのがつらい、送迎車があるとよいなどの声が多くなっていた」という。その話を聞いた大倉山エルム通り商店会の山田浩之会長に介護タクシーを配車する古屋運送(株)を紹介してもらい、また菊名周辺で市民により運用されているコミュニティバス「菊名おでかけバス」も参考に、初の送迎車試行に至ったという。
11月1日の開会日、初の乗客となったのは、中島志郎さんと濱野アコさん。中島さんは、毎年同芸術祭開会式を見に来ているという常連客。同開会式に招待されていた濱野さんは「送迎車があると高齢者だけでなく、小さいお子さんのいる方も急な坂を気にせず、気軽に記念館に行きやすくなるのでは」と話した。
同実行委の迎町重夫委員長は「今回のテスト運行を検証、来年につなげたい」としている。
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