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港北区版 公開:2019年2月21日 エリアトップへ

綱島温泉の歴史、後世に 地域住民ら 記念碑移設に尽力

社会

公開:2019年2月21日

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1923年〜1940年頃の綱島温泉全景(絵葉書)=横浜市中央図書館所蔵
1923年〜1940年頃の綱島温泉全景(絵葉書)=横浜市中央図書館所蔵

 かつて温泉街として賑わった綱島の歴史を刻む「ラヂウム霊泉湧出記念碑」が2月15日、大綱橋の南端至近の市所有地に設置された=下写真。昨年11月末までは近くの商店があった敷地にたたずんでいた石碑だが、撤去話が持ち上がったことから、地域住民らが移設に奔走。石碑は、これからも地域の歴史をたどる道しるべとなる。

 温泉の源泉となる茶褐色のラジウム鉱泉は大正期に発見され、後の鉄道開業もあり、地域は綱島温泉として栄えた。昭和5年前後には温泉街が形成され、同10年頃には樽町・綱島東・綱島西に40件を超える温泉旅館が軒を連ねていたという。

廃棄から一転、保管へ

 石碑が撤去されるかもしれない――。

 昨年12月1日昼過ぎ、旧設置場所で建物の解体作業が進められていることを知った区内在住の西村健太郎さんから連絡を受けたのは、地元町内会・樽町第二親和会会長で県議会議員でもある嶋村公さんの秘書、後藤久世さん。事務所近くの現場に駆けつけると、石碑には「廃棄」と書かれたガムテープが。解体業者に問うと「廃棄処分の予定」。嶋村さんに相談した後藤さんは、「(石碑は)地域にとって意味がある」と交渉し、一時、保管することを決めた。

 同日午後2時頃にはリヤカーを手配し、嶋村さんととともに再び現場へ。

石碑の高さはおよそ120cmで重さは不明。2人では持ち上げることができず、引きずるように移動させリヤカーの荷台へ。「事務所に着くと、タイヤがパンクしていてね」と後藤さんは苦笑する。

 移設先として候補にあがったのは、横浜市が道路区域として所有し、港北土木事務所が管理する現在の場所。区役所を通じ設置許可にこぎつけた。

存在示す貴重な資料

 「石碑を後世まで残し、綱島温泉の歴史が多くの人たちに伝われば」と、移設先での設置を見届け、ほっとした様子の嶋村さん。横浜開港資料館・調査研究員の吉田律人さんは「(石碑は)綱島温泉の存在を具体的に示す唯一ともいえる資料。史跡散策にも役立つのでは」、また、鉱泉発見者の一人、飯田助大夫氏のひ孫にあたる飯田助知さんは「地域の歴史を知る材料になれば」と期待を寄せる。

 吉田さんによると、石碑の正面には「ラヂウム霊泉湧出記念碑」の文字とともに、揮毫(きごう)者である大西一郎横浜市長(当時)の名。裏面には「大正三年七月三十一日検定」「同年八月八日分析」という東京衛生試験所による鉱泉の認定時期や1933年(昭和8年)3月の石碑建立時期、また、鉱泉発見者の加藤順三氏・飯田助大夫氏の名が刻まれている。

移設された石碑を囲んで笑顔の関係者
移設された石碑を囲んで笑顔の関係者

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