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港北区版 公開:2020年3月12日 エリアトップへ

市民団体 文化資源で地域再発見 人間国宝下絵の緞帳PR

社会

公開:2020年3月12日

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緞帳(後方)の存在をPRするプロジェクトメンバー
緞帳(後方)の存在をPRするプロジェクトメンバー

 港北公会堂の緞帳(ステージ幕)の下絵を手がけたのは静岡生まれの人間国宝、故・芹沢銈介氏――。この緞帳を文化資源として由来や価値を広くPRすることで、多くの人に地域の再発見につなげてもらおうと、市民団体が活動を続けている。これまで保管されていた関連資料の初公開の予定もあるという。

 緞帳の存在を知ってもらおうと区内を中心に活動に取り組んでいるのは、2019年4月に発足した芹沢銈介緞帳プロジェクト(大野玲子代表)。港北公会堂の緞帳の存在や由来、美術的価値を広く紹介するために集まった会員約20人の団体で、趣旨に賛同する人からの支援金で成り立っている。

川の流れや花を表現

 1978年に制作された緞帳「陽に萌ゆる丘」は、芹沢氏が下絵を描き、京都の川島織物が織り上げた作品。絵柄には年々栄える港北区の姿が、鶴見川の流れと咲き乱れる花によって表現されている。

 静岡市で生まれた芹沢氏は日本を代表する染色家で、型絵を用いて防染糊を置き文様を染める「型絵染」の手法により重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された人物。同氏が図案を手がけた緞帳は、港北公会堂のほか大阪フェスティバルホール、静岡市民文化会館中ホールの2例があるという。

 人間国宝と港北公会堂をつないだのは、下田町の故・田邊泰孝氏。港北公会堂を建設する際、当時の区長が、消防団長等の活動を通して区と関わりのあった田邊氏に相談を持ち掛けたことがきっかけだった。神奈川民藝協会の会員でもあった田邊氏が、知人を介して芹沢氏に下絵制作を依頼した。

 下絵のベースとなったのは、1803年に描かれた「鶴見川流域絵図」。綱島の旧家、池谷家に所蔵され、地元郷土史に掲載された絵図が図案の構想となった。

 なお、港北公会堂は5月1日から来年3月31日まで天井脱落対策工事等のため休館予定だが、その後も緞帳は残される。

記念館に収蔵

 緞帳下絵図案は4点存在し、「陽に萌ゆる丘」は、別の図案「柳」「遺跡」とともに日吉の森庭園美術館(下田町3の10

の34/http://hiyoshinomori.com/)内の田邊泰孝記念館に常設展示されている。残るもう一点の図案「土器」と、港北公会堂の緞帳の題にもなっている「陽」「萌」「丘」、それぞれの文字に彩色を加えデザインした作品は同記念館で初めて公開される方向。公開時期は同施設ホームページで周知される。

 また、同団体のイベント情報はホームページhttp://serizawadoncho.info/で発信するほか、問い合わせ等は【メール】ask@serizawadoncho.infoで受け付ける。

 以前、京都民藝協会に所属していた際に芹沢銈介氏の作品に触れる機会があったという大野代表。「作品が港北にもあったことに驚き、多くの人に知ってもらいたいと思いました。街の魅力の再発見につながるので、緞帳が保存され、地域の宝として後世に伝わっていくことを願います」と話している。
 

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