新型コロナウイルス感染拡大防止のため、利用が制限されていた区内の公共施設が7月から順次利用制限を緩和している。各施設、人数制限や消毒など、感染防止策を講じながら運営する一方、SNSやオンラインの仕組みを活用した新たな取組みを始めている施設もあり、その現状を取材した。
篠原地域ケアプラザ(篠原東)は6月に施設貸出しの一部を再開しており、7月から調理室の使用、ヨガなどの大声を出さず汗や唾液の飛沫が少ない軽運動、飲食が可能になった。夜間の貸出しも予約があった場合に限り、従来より1時間短縮する形で再開している。同館生活支援コーディネーターの荘司巧馬さんは「ご来館の皆さまにもご協力いただきながら、感染予防対策の徹底に努めています」と話す。
日吉地区センター(日吉本町)は6月に一部サービスを再開した。7月からはヨガなどの軽運動や、電話予約した図書の貸出しが可能になった。入館にはマスクの着用が必須になり、各部屋の利用時には他人と2メートル以上の距離を取るなどの条件がある。同館の関口芳敬館長によると、開館を持ち望む声も多く、施設の貸出し利用の抽選には既に200件弱の申込みがあったという。関口館長は「全てのご要望に応えられず心苦しいこともあるが、安全のためご理解いただきたい」と話す。
港北図書館(菊名)は5月末に予約本の貸出しを開始。閲覧スペースを開放した6月10日は、昨年同日の約9割である1204人が来館した。感染防止策として閲覧席は従来の半分に留め、カウンターにシートを設置するなどして対応する。開館40周年の節目を盛り上げるため、現在、区と連携して準備を進めているほか、8月からお話し会の再開も検討している。同館の青木邦男館長は「休館中も書庫整理や新しい蔵書の選定をしてきた。万全の対策をしているので、安全に楽しんでいただきたい」と話す。
オンライン活用新たな取組み
地域子育て支援拠点のどろっぷ(大倉山)は、6月から予約制で施設の利用を再開し、7月から予約無しでも利用が可能になった。従来50組ほどの定員を現在は20組程度にし、開館時間も30分短縮している。同所は3月から5月までの休館中も利用者へ情報を届けようと、4月にインスタグラムを開設した。従業員は「庭に花が咲いたなど、些細なことでも施設の様子を発信したのが利用者に好評だった」と、今までにない触れ合いが生まれたことに手応えを感じる。普段実施している乳幼児の親向けの講座は今月、初のオンライン開催を予定。従業員によると、里帰り出産で遠くにいる人も参加できる利点があるという。「今後はリアルとオンライン、双方の良さを活かして運営していければ」と語る。
|
<PR>
港北区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|