救急蘇生法の新手順 市が周知 胸骨圧迫の重要性を強調
意識障害や呼吸・心停止に陥った人への救命処置である救急(心肺)蘇生法の手順が一部変更され、横浜市が4月から新手順の周知活動を行っている。
国際的なガイドラインの改定により策定された「救急蘇生法の指針2010(市民用)」にのっとり、市はホームページの広報のほか、定期的に開催している救命講習の中で内容を伝えている。
変更点としてはまず、蘇生法が実施される対象(大人と子ども)により違っていた手順を分かりやすいように統一。子どもの場合は蘇生法を実施した後に119番通報をするようにしていたが、順序を入れ替えた。
手順の変更としては、血液の循環を促す胸骨圧迫(心臓マッサージ)が「倒れた直後では延命に有効」(市消防局)として、重要性を強調する内容となっている。今までは、呼吸の有無の確認のために胸の動きを見て、呼吸音を聞いて、頬で感じるようにしていたが、変更後は胸と腹の動きを見るだけにし、また、気道確保と人工呼吸を胸骨圧迫の後にするようにしたことで、今までよりも胸骨圧迫を早い段階で実施するようにした。AED(自動体外式除細動器)に関しては、対象外だった乳児に対しても、使用できるとした。
同局警防部救急課の池谷(いけや)稔救急指導係長は「救急蘇生法を学ぶことは有事の際に勇気を持った一歩を踏み出せるきっかけとなる。多くの人に講習を受けてもらいたい」と話した。蘇生法や講習会などの詳細は同課【電話】045・334・6782。
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4月18日