「お先に勉強させていただきます」。扇子と手ぬぐいを手に、長机の上に座布団を敷いた即席の高座に上がる――。女流落語家・古今亭菊千代さんを師匠に、落語を学ぶ「ぼちぼち亭」のメンバーの姿だ。稽古場所は矢部町の善了寺。亭号の由来は「お寺だから、ぼちぼち(墓地)亭」。
発足のきっかけは、同寺院で開かれた菊千代さんの独演会での「落語やりたい人いる?」の一言だった。会場で手を挙げた6人で「ぼちぼち亭」を発足し、昨年3月には旗揚げ落語会も開いた。その後、新たに2人が一門に加わり、縁あって上野や今治市でも会を行った。メンバーは住職や大学教授、シンガー、米国出身の江戸研究家など職種も年齢もさまざま。名前は「菊音」や「千代服」など、自身の名前や職業、師匠の名前にちなんで付けられている。バラバラだった人や場所が少しずつつながっていったのは「落語が取り持つ縁」と菊千代さんは話す。同寺院での独演会開催もメンバーの「ぬうりん坊」さんと船旅で出会い、期間限定の落語教室を開いたことがきっかけだったという。
現在、11月9日(土)午後4時から同寺院で披露する新ネタを稽古している。視線や手の動き、登場する人物の演じ分けなど、菊千代さんのアドバイスを取り入れ仕上げていく。「やりたいネタをできるのが、素人の良いところ。楽しみながら、ぼちぼちやっていけたら」
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