舞岡公園小谷戸の里の恒例行事「案山子(かかし)まつり」が開催されている。保育園児や小学生らのグループによって制作されたかかしは計34体にのぼり、8月中旬から田んぼに立てられた。来園者による人気投票が9月下旬から行われ、11月23日(木・祝)には結果発表と表彰式も実施される予定だ。
「案山子まつり」は、小谷戸の里の指定管理者「認定NPO法人舞岡・やとひと未来」が20年ほど前から主催する、一般向けの農業体験「谷戸学校」の一環。参加者に米作りにおいて害獣除けとなるかかしを手作りしてもらうことで、日本の農村文化を学んでもらおうと毎年行われている。
参加者は主に市内の保育園や小学校に通う児童やその保護者など。各々が夏頃からかかしの制作を始め、完成後は田んぼに設置した。その後、9月下旬から約1カ月来園者による人気投票を実施。今年は6月の草刈り作業の頃から、「どんなかかしを作ろうか」と早々にアイデアを出し合っているグループもあり、例年以上の盛り上がりが見られたという。
「環境配慮」がルール
「田んぼ周辺を奇麗に保つため、制作には細かいルールがある」と話すのは、谷戸学校の指導員・原口廣志さん。参加者はごみを出さないよう、かかしの骨格をはじめ、目に見えない箇所まで竹や藁といった「自然のもの」を使用し環境に配慮。絵柄をつける際は水に溶けやすい絵の具やペンキを避け、布を縫い付けるなど工夫を凝らした。
また、農作業の妨げにならないよう、横幅は100cm、奥行きは50cm、高さは200cmのサイズに収めるルールを課した。出来上がった作品は計34体にのぼり、上野動物園のパンダの赤ちゃん「シャンシャン」や、第33回全国都市緑化よこはまフェアのシンボルキャラクター「ガーデンベア」など、流行をモチーフにした作品が多くあぜ道に飾られた。
原口さんは「今年も個性的なかかしがたくさん集まった。厳密なルールがあるにも関わらず、クオリティの高い作品が多かったと思う。表彰式には、来園者の方にもふらっと立ち寄ってほしい」と話す。
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