中学生の消防隊 区内の公立全校が参加へ リーダーとしての役割も期待
高津消防署(鈴木富夫署長)による独自の取組み「ジュニア・ハイ・スクール消防隊」が広がりを見せている。今年度は公立中学校全校が職業体験学習の一環で実習を行う予定で、地域の若い力が続々と育ち始めている。
昨年度から実施している同事業は、地域を守る人材として体格や体力の面で防災活動に期待ができる中学生に着目し育成指導を行っているもの。将来的に地域防災のリーダーとしての役割も期待されている。
初年度は西高津中と橘中が職場体験学習の一環で消火栓を使った消火技術を身に付けた。今年度は8月に入り高津中が体験を実施。今後も橘中、東橘中が相次いで実施を予定している。西高津中と東高津中も日程を調整中とのことで、公立中学校全校に広がりを見せている。
高津中の実習では、10人が体験に参加。地震のメカニズムや恐ろしさ、想定される被害などについての講義を受けると、生徒たちは真剣なまなざしで聞き入っていた。東日本大震災発生時は学校にいたとのことで「怖かった」「これほど揺れたのは初めて」と思いを口にし、講師の「川崎市民140万人のうち1000人程の消防士では、大きな災害時に全て対応できるものではない。いざという時に動ける人材が必要」との話に大きく頷いていた。
実習では高津消防団の協力のもと、消火栓を開け、ホースをつないで放水するまでの操法を学んだ。大雨で中止になるアクシデントもあったが、3日間で防災意識を身に付け、参加した全員が操法を体験した。
同消防署では、地域全体の防災意識の向上を視野に、生徒らによる操法の発表を検討している。各学校の協力が得られれば、11月に行われる高津地区の自主防災訓練か来年の出初式で勇敢な姿が披露される予定。
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4月26日