末長の保育園、ピッコリアンジェリで8月28日、29日、市立橘中学校(佐藤清太郎校長)の生徒が保育を体験した。同じ日程で同校の2年生ほぼ全員が地域の企業、約90カ所で職場体験学習に臨んだもので、キャリア教育の一環。
同保育園を訪れたのは柳澤明希さんと吉田悠花さん。「(園児達は)自分達とは比べものにならないくらい元気」と口を揃え、瞳をキラキラさせて園児らと一緒に遊んだり、本の読み聞かせをしたり。園の職員から「子ども目線で話す」「足を投げ出して座らない」などと教わりながら、子ども達との触れ合いを楽しんだ。
将来の就職先の希望として、柳澤さんは「教育関係の仕事に就きたい」、吉田さんは「したいことを生かせる仕事に」と話していた。
すぐに園児と打ち解けた生徒達の様子に石野幸子園長は「まずは体を動かして園児と一緒に遊んで、時には注意するなど臨機応変を身につけて」。代表の青木しづ子さんは「『楽しい』だけでなく、親が自分にしてくれたことを想い、感謝の気持ちを持ってもらいたい」と見守っていた。
マイスターに「弟子入り」
新作にある相和シボリ工業(大浪忠代表取締役)には、8月29日から同31日までの3日間、東橘中学校2年生の3人が訪問し、「ヘラ絞り」と呼ばれる金属加工を体験した。
大浪さんは昨年、金属ヘラ絞りにおいて市内最高水準の技術を持つ職人として、市から「かわさきマイスター」に認定されている。今年、同校からの生徒の受け入れ要請を快諾し、同社での職業体験が初めて実現した。
初日は緊張していたという生徒たち。大浪さんらの手ほどきを受け、3日間でぐんぐん作業を覚え、最終日には直径15・2センチのアルミ円板の加工を体験。次々と見事な円筒形に変形させ、職人たちを驚かせた。
石井郁海さん(13)は「昔からものづくりが好きだった。作ったものを誰かに使ってもらえる仕事で、やりがいを感じる。マイスターに教えてもらえて嬉しかった」、大川啓明さん(13)は「大変だけど、鉄板を切る作業が楽しかった」、近藤征吾さん(14)は「将来就く職業として、こういう仕事も良いなと思った」と笑顔で話していた。
「地域に貢献するチャンスをもらえた。来年も、依頼があれば生徒を受け入れたい」と大浪さん。「いまは『ものづくり』が厳しい時代。こうした経験を通じて、ものづくりの世界で活躍する若い世代が増えると嬉しい」と語った。
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