一昨年の10月に火災で社殿と社務所などを焼失した久末天照大神(久末神社)。同神社の総代と奉賛会は「神社再建の目処がたった」として、2年ぶりに例大祭を開くことを決めた。「地元だけでなく、様々な方にご協力をいただいた。皆様に報告をしたい」と多くの来場を呼びかけている。
久末神社の火災が発生したのは2013年10月12日、例大祭の宵宮の夜だった。当日は風が強く、火は瞬く間に燃え広がり、社殿と社務所が全焼。例大祭の前日だったこともあり、大人と子どもの神輿、お囃子の道具も神社に置いてあり火事で失った。
神社は久末の地域にとって特別な場所だった。久末には町会の会館がないため、神社の社務所が地域の集会場代わりになっていたという。神社総代の藤田和男さんは「地域の交流の場として非常に大切な場所だった」と話す。
いち早く再建を―。神社総代と奉賛会は13年12月に再建委員会を設置し、神社の再建に取り組んだ。
地元からだけでなく多大の寄付金が集まり、金銭的な道筋は見えた。目標は1年後の例大祭までの再建。境内の拡張も盛り込んだ。
しかし、市街化調整区域であることなどがハードルとなり、手続きが難航。計画は遅れ、工事着工のめどが立ってきたのは最近のこと。16年に社務所、17年に社殿が完成する予定だ。
昨年は例大祭の余興は自粛した。今年は再建に向けて例大祭を開くという。「例年通りとはいかないですが、再建の道筋が見えたことを皆さまにご報告したい。たくさんの人に遊びに来てもらいたい。神社に活気が戻れば」と奉賛会会長の高橋博行さんは話す。
日程は10月10日(土)と11日(日)の2日間。お囃子、獅子舞が披露されるほか、10日(正午〜午後4時)は豚汁、玉こんにゃくなどの模擬店や子どもにお菓子の配布が予定されている。車での来場は不可。
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