神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2016年6月10日 エリアトップへ

高津物語 連載第九四九回 「池田屋の蔵」

公開:2016年6月10日

  • LINE
  • hatena

 大石橋を渡って、右側の橋場遠藤商店・鈴木時計店のお隣に「池田屋染物店」の面影を残した大きな駐車場があり、駐車場の奥右手に大谷石で美しく仕上げられた土蔵がある。

 私はこの蔵が何故か気に入っていて、私の「大山街道巡り」では、必ずと言っていいほど、案内する場所だ。

 何が凄いかというと、溝口上田安左衛門家の下を蛇のように流れて来た「二ヶ領用水」をそのまま埋めた

道路の左側は、津田山―七面山下まで、青々とした田圃が続いていて、人家は十字屋商店の本多君の実家を除いて一軒も無かったのを覚えている(その時、誰かが味噌を持っていて、胡瓜(きゅうり)に付けて食べた味を未だに覚えている。美味かった)。

 二ヶ領用水はそのまま流れて私の字になる「法泉坊橋」を渡り、溝口神社方面から来た水と合流して、池田屋染色店の物干場に出、一仕事終えた後、二ヶ領用水に戻って行くルートをとっている。「池田屋さん」の駐車場は大きくて、この間まで洗い張りした布が天日で乾燥されるため、「ひご」を張った布が、何枚も干されていた往時の光景を、懐かしく思い出している。

 洗い張りの終わった布は丁寧に畳まれて、大谷石の蔵に納められ、出番を待っていたのだろう。

 それにしても、誰にも見られず、忘れられたままになって居る(大谷石)の蔵は、誰にも顧みられることもなく可哀想だと私は考える。 この蔵の為にも、私は頑張って生き延びて、「大山街道巡り」のガイド役をつとめるべきだと、区文化協会事務局長の田村富彦さんとも話し会い、勇気付けられている所だ。思えば「高津物語」を書き始めて二十年を経過、自分でも驚いている。

 十年一昔というけれど、町の様子も随分変わった。
 

写真のたなかや

ひと味ちがう写真はプロにお任せ

044-822-3466

<PR>

高津区版のコラム最新6

GO!GO!!フロンターレ

溝ノ口劇場

TOPIX No.36

溝ノ口劇場

相州雅屋さんとの初コラボ公演まもなく開演、乞うご期待!

5月3日

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第135回 回重ね規模も拡大「鯉のぼり掲揚」について

5月3日

GO!GO!!フロンターレ

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第134回 ジャガイモの成長に欠かせぬ「芽カキ」について

4月26日

お金のはなし

税理士・FPの高橋さんが解説「金融投資について考える」

お金のはなし

4月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook