2017年の年頭にあたり、本紙では山田祥司高津区長に新春インタビューを行った。昨年の振り返りや所感、また今年の展望、重点施策や抱負などについて話を聞いた。
―昨年4月に区長に就任され、高津区にどのような感想をお持ちでしょうか。
これまで区役所での業務経験が少なく不安もありましたが、地域の皆様に温かく迎えていただき、スムーズに地域に溶け込むことができました。また、様々なイベントなどを通じて、地域の皆様の結束力や地域への愛情を強く感じました。
―2016年を振り返っていかかでしたか。
リオ五輪・パラリンピックで高津区出身で水球チームの荒井陸選手が世界の強豪国相手に善戦するなど明るい話題の多い年でした。
また区政では、市総合計画の推進や、新たに設置された地域みまもり支援センターを中心に地域包括ケアシステム(地ケア)の構築に着手するなど、取組を進めることができました。
―高津区の課題など気づきはありましたでしょうか。
区民の皆様が、安全に安心して暮らし続けられるよう、防災の取組や、その基盤となる地域における顔の見える関係づくりを一層進めていく必要があります。
熊本地震では、区役所からも職員を派遣し、現地で様々な支援を行いましたが、避難所運営や住民の健康管理などの面では、高津区でも日頃からの取組が必要な課題がありました。
また、台風9号の際には、区内で14箇所の避難所を開設し、実際に区民が避難されたところもありました。幸い大きな被害は発生しませんでしたが、区民の皆様と共に風水害対策にも力を入れて取り組んで行く必要があると考えています。
また、今後、超高齢社会・人口減少社会の到来が見込まれていますが、そうした中にあっても、子どもから高齢者、障害者をはじめ、誰もが見守り・支え合いながら暮らしていけるよう取組が求められています。
―2017年の重点施策として何をあげますか。
まず、防災については、避難所運営会議の活性化に向けた支援を強化し、地域防災力の向上に取り組むとともに、区役所職員を対象とした訓練を実施するなど避難所運営体制の強化を図ります。また、特に風水害対策に焦点を当てて、自分の家にどのような危険性があるのか認識していただけるよう、普及啓発に力を入れていきます。さらに、帰宅困難者対策として、ターミナル駅である溝口駅を中心に交通機関等と連携した取組も実施していきます。
また、先ほど申し上げましたように、地域みまもり支援センターを中心に、地域包括ケアシステムの構築を進めていますが、行政による専門的な支援やサービスの充実と併せて、住民同士が支え合う地域づくりが必要です。そこで、健康づくりの機会の創出や、様々な区民同士のつながりづくり、見守り体制づくりを地域の皆様と一緒に取り組み、地域における「すこやか・支え合いのまちづくり」を進めていきます。
また、昨年から取り組んでいる「こころのバリアフリー」についても、「かわさきパラムーブメント」推進の一環として、障害者と地域との交流等に、より一層取り組んでいきます。
―2017年の抱負、区民へのメッセージを。
高津区は大山街道をはじめ、久地円筒分水や橘樹官衙遺跡群、農のある風景など多くの宝があるすばらしい地域です。また、文化・スポーツなど様々な分野で区民の皆様が非常に熱心に活動されています。さらに、1月28日には溝口駅南口広場が完成し、より便利なまちになります。これからも、「高津区に住んで良かった」と誇りを持てるまちづくりを、区民の皆様と一緒に全力で取り組んでいきたいと考えておりますので、引き続き、ご理解とご協力をよろしくお願いします。
―ありがとうございました。
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