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高津区版 公開:2017年3月24日 エリアトップへ

高津物語 連載第九八九回  「二子玉川の景観」

公開:2017年3月24日

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 国木田独歩が住んだ渋谷区道元坂頂上近く「道玄坂派出所」先を右折、狭い坂道が「青山道」起点、往時の面影が比較的残る。

 明治四四年(一九一一)七月発行の『新選東京名所図絵』が刊行、二子東岸の対岸(当時の東京人は川崎を、こう呼んだ)が「多摩川の鮎」を売り出す「船追」で賑わうと、報じている。

 大正十一年(一九二二)七月、玉川電鉄によって『玉川遊園地』が開園する。

 十一月には、玉川電鉄が『玉川第二遊園地』、後の二子玉川遊園地(一万五千坪)を開園した。

 大正十三年には『静嘉堂文庫』(明治二五年、岩崎弥之助が創設した文庫で、和漢古書を収集、漢籍は清末の蔵書家、陸心源の旧蔵書―宗、元版多く、和書は松井簡治の旧蔵書、和漢書およそ二十万冊を収蔵。和漢古美術品も収蔵『広辞苑』)が芝高輪から瀬田の現在地に移転して来た。大正十三年七月、「荒木農園」(荒木石次郎)が四十坪の温室を開設、これが起爆剤となって「玉川温室村」があちこちに出現、これをきっかけに、「等々力バラ園」をはじめ、世田谷区内に次々に温室が出来始め「玉川温室村」、「府立園芸高校」「東京農業大学」誕生となる。昭和初期、上野毛村が宅地化されると、台頭してきた陸海軍の将校の居宅や高位高官の邸宅が多く集まり始め、田園都市線のすぐ近くに有名な高官の私宅があり吃驚した事があったが、戦前では、既に東京でも一級の御屋敷町になった。

 上野毛、尾山台、田園調布、大蔵、経堂等に落ち着いた住宅が続いている。

 今回、掲載した浮世絵は昔手にしたもので、浮世絵画家、下沢木鉢郎の描いた版画である。川崎側の多摩川土手から、川向うの世田谷側の土手を描いた絵で、私達の子どものころから見慣れた風景で、懐かしい人が多いと思う。今巨大マンションの見える所に、玉川プールのタワーと独特の洋館が見えた。懐かしい絵だ。
 

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