川崎市農業振興課は8月22日にJAセレサ梶ヶ谷ビルで都市農業活性化第1回連携部会を開催した。目的は農家が抱える課題や理想を工業者のアイデアや技術を参考に方策を考えること。当日は農業、工業の両関係者合わせて15人が参加し、意見を交わした。
農家側からは、無人販売用の自動販売機に関する課題が大きく話題に上った。採れたての野菜の販売に割く労力を削減するために導入されることが多い自動販売機だが、在庫状況はその都度直接見に行かなければ把握できないなど、「その管理には意外に人手がかかる」と多くの農家が課題に挙げた。それに対して、工業者側からは自動販売機内の在庫状況を携帯電話などに知らせるIT技術の可能性が語られた。
その他、農家側からは鳥害対策として張る防鳥網を広げる作業を機械化できないかといった相談や、作物の生育状況などを管理する技術の必要性が語られた。また、工業者側からは市内の作物の量が多い割に、それらを使った加工品が少ないことを取り上げ、その開発をしてみてはどうかなどといった提案が出た。
農家側から参加した木所大輔さんは「業種が違う方から意見を聞くのはとても参考になった。自動販売機に関する課題を工業者と共有できたことも大きいです」と語った。また、部会開催に協力した株式会社アルファメディアの小湊宏之代表取締役は講評で「今後も議論の場を定期的に設ければ、農家と工業者が互いに活性化していくステップになる」と話した。市は同部会の次回開催を1月に予定している。
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