高津消防署(富樫剛署長)は3月23日、街中で突然、心肺停止状態に陥った男性を的確な応急処置でその命を救ったとして市民2人に表彰状を贈った。富樫署長は「二人の勇気に敬意を表したい」と感謝を述べた。
表彰を受けたのは、看護学生の出口美空さん(25)=写真右・宮前区=と、高津区在住の会社員、真川加菜子さん(38)=同左。
2人は2月19日の夕方、溝口の路上で男性(68)が心肺停止で倒れたところに遭遇。2人の子どもと一緒にいた真川さんが先に発見し、男性に駆け寄り119番通報をしながら周囲に救助を求めた。母親と近くを歩いていた出口さんも異変に気づき駆け寄った。男性は意識がなく、脈や呼吸もなかった。看護学生として胸骨圧迫(心臓マッサージ)などの処置法を知る出口さんだったが、実際に心肺停止の人に処置するのは初めて。躊躇もあったが、真川さんの「助けなきゃ」という一言が背中を押した。
救急隊が到着するまで約9分間続けられた心臓マッサージ。その後の救急隊の対応もあり、男性は自発呼吸及び自己心拍を再開。約1カ月間入院して現在は日常生活を送れるまで回復した。
表彰状を受け取った出口さんは「怖かったけど、無我夢中でした。男性が助かって何より」と話し、真川さんは「海外の医療ドラマ『ER』が好きで、このような場面を見たことがあった。何かしなければと思って。役に立ててよかった」と笑顔で語った。高津署の富樫剛署長は「突然の事態に躊躇するのも当然。尊い命を救ったお二人の勇気と連携に敬意を表したい」と感謝を述べた。
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