二ケ領用水の再生を願って1990年から行われてきた「二ケ領用水溝口灯ろう流し大会」が8月25日の第29回開催をもって幕を閉じる。実行委メンバーの高齢化などが理由で、実行委は「毎年参加してくれる人も多いので残念。どこかの団体が引き継いでくれたら」と呼びかけている。
多摩川流域最古で最大の農業用水として江戸時代に整備され、2011年に完成400年を迎えた二ケ領用水。灯ろう流し大会はこの歴史的遺産への感謝と保存を目的に始まった。
毎年高津区民祭に合わせて開かれ、東日本大震災の影響等で区民祭が中止となった2011年も犠牲者への追悼の意味を込めて行った。用意された灯ろうに参加者たちが絵やメッセージを書き、毎年楽しみにしている人も多かったという。今年は区民祭前日の台風12号の影響で延期されていた。
有志数人で始まった灯ろう作り。現在も数人で毎年200個の灯ろうを作っているが、メンバーの高齢化の問題などで難しくなった。実行委員会委員長の山口淑子さん(86)は「30回目になる来年まではと思って頑張ってきたけれど残念。子どもたちに二ケ領用水への関心や灯ろう流しの文化を知ってもらうためにも、もしどこかの団体などが引き継いでくれたらありがたい」と話している。
灯ろう流し大会の会場は市男女共同参画センター(すくらむ21)付近。午後6時に開会式、6時30分から受付けを開始し、7時から流す。灯ろうは1個500円。問合せは山口さん【電話】044・777・0328へ。
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