高津区内での振り込め詐欺を含む特殊詐欺の被害が止まらない。高津警察署によると、10月25日現在での被害額は約8576万円で既に過去最悪だった2013年の約8500万円を超えている。高津署では被害の増える年末年始に向け、さらなる注意を呼びかけている。
高津署が10月25日に発表した振り込め詐欺の発生状況(暫定値)によると、発生件数は37件で被害額は約8576万円。そのうち、30件がオレオレ詐欺で、3件が架空請求、4件が還付金詐欺となっている。
手交型が増加
件数の最も多いオレオレ詐欺では、これまでの孫や息子を装ったもののほか、最近の手口として「キャッシュカード手交型」の被害が増えている。
これは、区役所や銀行、商品が高額である大手家電量販店や百貨店を名乗り、「あなたのキャッシュカードやクレジットカードが不正に使われている」と巧みに不安を煽った後、暗証番号を聞き出したり、自宅まで訪問しカードを騙し取る手口。
第3者の仲介がないため、誰にも止められず犯行が進んでしまうことが多いという。
被害、再び増加傾向に
高津区内では、2013年に過去最悪を記録して以降、被害は減少傾向にあったが、16年から再び増加傾向にある。高津署では「変化し続ける手口や、若年層など詐欺にかかわる人間が増えていることなどが要因では」と推測する。県警では啓発活動のほか、県下一斉の警戒活動で警察官を大量投入するなど人海戦術で検挙に力を入れる。同署は、被害が増える傾向にある年末年始に向け、「留守番電話を設定するなどして更なる注意を」と呼びかけている。
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