高津区内を流れる「矢上川」の流域で2月27日、川崎市や地元の消防団、地域住民などが参加した「共同点検」が行われた。洪水リスクを共有する事などを目的に行われたこの企画の意義とは―?
区内初の取り組み
ここ数年、全国的に発生している大規模水害などを踏まえ「浸水被害を軽減するソフト対策」の一環として、区内では初めて実施されたこの点検。
当日は地元選出議員なども参加し、矢上川の構造的な課題等について市職員がレクチャー。都市化の進展により雨水の浸透能力が低下した結果、短時間に多量の雨水が流入し急激な水位上昇が頻発している事実や、こうしたリスクを回避するために必要な川幅を広げようにも用地を確保する事が困難な現状が課題として報告された。
「水防」の説明も
その上で、万一洪水など水害が発生した際、人命や財産への被害を最小限に食い止める「水防」についての取り組みが紹介され、参加者は皆、真剣な表情で説明に耳を傾けていた。さらに、実際に水位がどれくらい上昇するのかを知ってもらおうと「プラザ橘」付近に場所を移動。街中の交通標識をベースに「千年に1回の規模でこれくらいの所まで水が来るんですよ」と、想定し得る最大規模の浸水イメージ(1・9メートル)を説明すると驚きの声があがる場面も。企画した県職員は「流域の方々に水害リスクに対する知識を深めてもらえれば」と今回の点検意義を説明し、理解、協力を求めていた。
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