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郷土史には記録されない、たかつの記憶をたどる まちのこぼれ話 第9話 その1 斉藤 マキ子さん

掲載号:2020年2月7日号

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◆子どもの頃のこと

 私が育ったのは長尾です。地区分割があり、今は神木本町になっていますが、実家は今もそこにあります。実家は農家で、私は7人兄弟の一番上、長女です。小学校は6年間向丘小学校(入学時は「向丘尋常高等小学校」、昭和16年に「川崎市向丘国民学校」に改名)に通いました。小学校時代、1、2年生くらいまでは学校にも着物で通っていました。あと、式典があると袴を着ていました。農家は物々交換ができたんです。品物をもらって野菜などと交換するんです。小学校では女の子は体操の時間で薙刀を習っていました。戦前は、ふつうに農家の子は真っ黒になって遊んだり、上の方から流れてくる湧き水が、庭の端のところに池になり、男の子はそこでザリガニをとって遊んでいました。

◆女学生時代は戦争中

 小学校卒業後、今の高津高校、当時は今の高津小学校の隣にありましたが、そこに入学しました。歩くと40分以上かかる距離なので、モンペをはき、防空頭巾をかぶり、自転車で通いました。入学したときは「高津高等女学校」でした。昭和18年には軍の兵隊さんが入り、翌年、末長に校舎が移転したんです。私達も机や椅子を持って坂道を上り、教室のものを手で運びました。夏の暑い季節でした。校舎があった辺りは、薬医門公園脇の山道をずっと上がったところ。昔はもっと汚い道でした。

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