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高津区版 公開:2020年3月6日 エリアトップへ

川崎市立校 休校で学習支援 急務 コロナ対応、居場所確保も

社会

公開:2020年3月6日

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最終日の3日、下校する児童(新城小)
最終日の3日、下校する児童(新城小)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全ての川崎市立小中高校で今月4日から臨時休校が始まった。保護者から学習時間の減少を不安視する声が挙がっており、市教育委員会は各教科の学習方法の参考例を示すなどして家庭学習の支援を進めている。

 3月2日から春休みまで、全国の小中高校等に休校を求める文部科学省の通知を受け、川崎市は3月4日から25日までを臨時休校期間と定めた。続けて春休みに入るため、実質は1カ月以上休校になる。開始日を2日遅らせたことについて、小田嶋満教育長は「子どもたちにとって大事な時期。少しでも前向きに気持ちに区切りをつける時間を設けるとともに、家庭や教員の準備の時間が必要だった」と話す。

 市教委は今年度中に行う予定だった教育課程の内容については、次年度にずらすよう各校に対応を求めている。川崎市PTA連絡協議会の舘勇紀会長は「授業時間の減少に不安を感じている保護者も多い。地域の寺子屋なども中止のため、代わりの学習機会をつくることが難しい」と語る。

 休校期間中は各学校で課題を出すなど対応する。家庭学習を推進するため、市教委は各教科の学習方法の参考例をまとめ、各家庭に配布。調べ学習などに活用できるよう、通常は学校側しか使えないウェブサイト上の教材を児童、生徒らも見られるようにした。市教委担当者は「休校期間中も、これまでの学習内容や学習習慣の定着を進めてほしい」と話す。

小学校は日中在室可能に

 市の決定を受け、市内の一人親家庭の男性からは「子どもの預け先はもちろん、お昼ご飯をどうするか考えないと」といった声も聞かれる。

 市教委は共働き家庭や一人親家庭の低学年児童などの受け皿として、平日午前8時30分から午後2時まで小学校を開放。授業は行わず、教職員が児童を見守る。弁当持参で申し込み不要。午後2時から6時まではわくわくプラザで対応する。通常は事前の利用登録が必要だが、特別措置として臨時休校期間中は当日登録すれば利用が可能だ。

高津区内にも影響店舗はサービス模索

 国からイベントの中止、延期の要請を受けて川崎市は、2月27日から3月15日までの18日間、イベント自粛をする方針を決めた。

 これに伴い、高津区は2月28日現在、2月28日から3月28日まで予定していた63のイベントや講座の中止を発表。民間や市民団体主催の催しも同様の動きを見せている。

 洗足学園音楽大学は2月26日から3月22日まで予定していた全演奏会の中止を発表した。

 3月、区内公園で音楽やダンス、飲食を交えた交流イベントを企画していた有志団体は情勢を受けて、開催11日前に中止を決定。主催者は「開催したい気持ちはあったが、万が一のトラブルを考えると決断せざるをえない」と、肩を落とす。3月後半に高津市民館で発表会を予定していた音楽教室も延期を決めた。主宰者は「この情勢なら仕方がない」とするも「会場のキャンセル料が3月16日以降はかかるのは疑問。同じコロナによる自粛なのに」と話す。

動画配信の動きも

 影響はイベントだけではない。区内飲食店は「自粛ムードが色濃い。お客様に食べる前の手洗いとアルコール消毒をお願いしている」と話す。また「宅配や持ち帰りを強化していくしかない。やらないよりかは、という思い」という。

 幼児、児童中心の区内音楽教室は、学校休校を受けレッスンを休講に。休講の間、講師が歌う様子を撮影し、YouTubeにアップする。主宰者は「生徒や保護者の不安を受けて。いつもの先生たちが笑って歌う姿を届けられたらとすぐに動画を撮り始めました」と経緯を語る。

 高津区のイベント中止、延期情報は区のホームページ(http://www.city.kawasaki.jp/takatsu/)を確認。また、新型コロナウイルス感染症に関する一般的な相談は市のコールセンター【電話】044・200・0730、症状に関する相談は高津区帰国者・接触者相談センター【電話】044・861・3341へ。

区のホームページで発信されている中止情報
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