洪水災害時の避難行動について考えてもらおうと、高津高校は7月30日、全校生徒に「洪水からの避難学習」の授業を初めて行った。昨年の台風19号、先月の九州豪雨被害を受けたもの。各自宅周辺のハザードマップ確認など、命を守るための行動を確認した。
同校は毎年、体育館を使用した避難訓練を実施している。今年は、新型コロナの感染対策として人の密集を避けるため中止に。代わりに今回の授業を実施した。
中心となり企画した小林和紀教諭は「台風19号では、浸水のため避難所に行った生徒もいる。先月の九州豪雨などを見ると、命を守るための行動をなるべく早く生徒に伝えるべきと感じた」と企画の経緯を語る。
支援する側の意識も
「高津高校は何メートル浸水するのか」―。
授業では、各自宅のある地域のハザードマップが生徒に配布され、自宅や同校の浸水リスクの確認を行った。ハザードマップによると同校の浸水深は1・8メートル。生徒からは「思ったより高くて驚いた」という感想が寄せられた。
また、非常時の持ち出し品の確認、前日や当日の警戒レベルごとの自分の行動を計画する「マイ・タイムライン」の作成も実施。さらに、同校が洪水時の避難所に指定されていることから、生徒に避難者を受け入れる側の立場であることが伝えられた。授業を受けた藤本皓弥さんは「ハザードマップを確認したのは初めて。浸水すると身動きが取れなくなるので怖いと思った。力があるので、避難者ではなく率先した支援の行動をとりたい」と話した。
東日本大震災時、現地でボランティア経験のある小林教諭は、「当時、現地では高校生が小さい子の面倒をみるなど活動していた。生徒には命を守ることと、地域で防災活動の先頭に立って行動できるよう伝えていきたい」と話した。
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