高津区は区民の意識を調査する「高津区区民生活に関わるニーズ調査」の結果を3月17日に公表した。調査の中で、危機管理対策への要望や住民間の関係性の希薄さなどの課題が浮き彫りになった。
調査は2006年から概ね4年に1度行っており、前回は16年に実施。今回は前回も調査した「区役所業務に対する要望と評価」「まちの課題・問題点」「区事業の認知度と評価」「地域防災」のほか、「自身の健康」「公園の整備」「地域におけるつながり・コミュニティ」の3テーマが新たに加えられた。
区役所業務への要望では1位が「地震や風水害への対策」(46%)で、令和元年東日本台風の影響もあったせいか、前回比6・3ポイント増。
地域防災のテーマで新設項目として挙げられた「避難所における感染症拡大予防のため避難方法について検討していること」では、「感染防止対策をして避難所に行く」が38%と最も多く、「災害リスクがあっても自宅にいる」が33・3%、「ホテルや旅館などに避難する」が23%と続いた。区は災害時に自分自身がとる防災行動計画「マイタイムライン」の活用を推奨。「自分の住んでいるエリアの標高などを考え、どのように行動すればいいのか事前に考えて動いてほしい」と話す。大規模災害発生の備えとして、「3日分程度の水と食料の備蓄をしている」が54・4%と最も多く、次いで「非常持出品の用意をしている」が42・6%だった。
「地域のつながりない」7割
地域におけるつながり・コミュニティのテーマで問われた「気軽に人とつながることのできる場所や活動」に関しては「ある」が27・3%、「ない」が70・7%と、地域住民の関係性の希薄さがうかがえた。川崎市では誰もが気軽に集える場「まちのひろば」を創出できる仕組みづくりに取り組んでいる。区ではまちのひろばを増やすために、地域活動を行う人材発掘・育成の強化を目指す。「まちのひろばは見守り活動や世代間交流の役割も果たす。人が集える場を増やすことで、安心して幸せと思えるようなまちづくりを目指したい」と話している。
アンケートは区内在住の18歳以上の男女2000人が対象。有効回収数1080(有効回収率54%)。高津区ホームページにも掲載、概要版は区役所や図書館に配架されている。
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