川崎市内の地名の由来や、沿革をまとめた書籍『川崎の町名』の改訂作業が、このほど始まった。
同書は、川崎市が日本地名研究所=溝口=に委託して行った地名調査をもとに、1991年に発行。研究員だけでなく文化活動を行う市民団体の協力も得て文献資料を調べ、フィールドワークや現地での聞き取りを重ね、10年の調査を経て編纂したものだ。2024年に市制100年を迎えるにあたり、この30年の市内の変貌や、その後の調査で明らかになった事柄などを加筆する。具体的には、高津区や中原区に多いという発刊以降に住居表示が実施された地域や、開発に伴って新たにできた町名、アクアライン以降の湾岸エリアの新事業を中心に改訂を進めていく。
市民も参加
同研究所は改訂にあたり、一般市民からも参加者を募集。9月に行われた説明会には、地名研究やまちの歴史に関心を持つ人など40人ほどが参加した。事務局長の菊地恒雄さんは「大学生や30〜40代など若手の協力者もおり、市民一体となった活動を形に残せるのでは」と期待を寄せる。
10月30日には参加者らとともに「川崎市域の行政地名などの変遷」をテーマに学習会を開催する。今年度は分科会を組織し、7区の作業を分担するほか、旧版の読み合わせや修正・加筆箇所の抽出を実施する。年度末には中間報告を行う予定だ。22〜23年度中に原稿作成や校正作業、データ入力などを行い、約3年をかけて24年6月の刊行を目指す。
高津区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|