川崎河川漁業協同組合(竹仲密昭組合長)が6月24日、多摩川の宇奈根流域で、アユの稚魚を放流した。稚魚は県の内水面種苗生産施設(相模原市)で養殖したもの。
同組合では増殖事業の一環として、毎年4月下旬にアユの放流を実施。今年も約1万5千匹の稚魚を多摩川に放ち、6月1日のアユ釣り解禁日までに順調に生育。解禁以降、釣果も「まずまず」(本紙6月10日号・既報)と、地元の太公望を喜ばせている。
小学校に「おすそ分け」
今回の放流は、順調な最近の状況を鑑み同組合が「さらに多摩川に活気を」と追加で企画したもの。午前11時すぎ、宇奈根の河川敷に稚魚を積んだトラックが到着すると、組合員らは稚魚を放流する準備に着手。ホースから勢いよく放流される稚魚を見守った。
この日放流された稚魚は体長7cmほどのものが多く、その量は約8千匹(約130キロ)。数カ月で約20cmほどに成長する見込み。また放流前には平間小学校(中原区)の教諭が、児童の観察用にとアユを数十匹「おすそ分け」される場面もみられた。同校の佐川昌広校長は「校内の水槽で観察と生育を行い、ある程度大きくなったら学校近くの多摩川流域に放流したい」と話していた。
台風ダメージ回復へ
同組合によると、令和元年東日本台風の影響で一時期アユの遡上数が激減したが、今年はそれもかなり回復してきているという。竹仲組合長は「今回の追加放流によってより多くのアユ釣りファンに訪れてもらえれば」と話している。
多摩川でのアユ釣りは遊漁券が必要。市内の釣り具店などで購入でき、徴収された遊漁料は同漁協組合費などと合わせて魚類の増殖や環境維持の活動等に使われている。
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