奉仕5団体 「太郎作品」を高津駅に寄贈 故郷を描いた絵画を複製
高津区内の奉仕5団体は2月26日、高津生まれの芸術家、故・岡本太郎氏が制作した作品『高津』の陶板画を、東急田園都市線高津駅に寄贈した。故郷を想い描いた躍動感溢れる迫力のある作品が駅構内に飾られ、利用者の目を楽しませている。
今回、高津駅に作品を寄贈したのは高津区内で奉仕活動を行う、川崎西ロータリークラブ(以下RC)、川崎高津RC、川崎高津南RC、川崎西ライオンズクラブ、高津青年会議。
高津駅構内に設置された陶板画は、1911年に高津区二子で誕生した芸術家・岡本太郎氏が、生まれ故郷を描いた絵画『高津』の複製。高さ約1・5m、幅2・6mの大きな陶板画を階段壁面に設置、岡本太郎氏の誕生日にあたる2月26日に序幕式が行われた。式には、高津駅を管理する東急田園都市線溝の口駅長の千代延清次さんをはじめ船橋兵悟高津区長、各奉仕団体の代表者らが出席した。
大山街道を赤色で、多摩川を青色で表し、「高津」の文字を黒で踊るように描いた作品は、高津区民祭の15周年(1988年)の記念事業として開催した岡本太郎展に合わせて制作され、美術展に展示されたほか、テレフォンカードのデザインとしても採用された。高津区内では高津市民館11階体育室の入口脇に同様の陶板画が飾られている。
当時、高津区民祭の事務局長を務め、岡本太郎氏に作品制作を依頼するなどの活動をした川崎西RCの斉藤正彦さんは「岡本太郎さんの作品を、より多くの方々に見ていただきたいと思い、駅構内への設置を発案しました」と話す。
構想では、岡本太郎氏生誕100周年に合わせ、昨年の高津区民祭の日に完成させる予定だったが、東日本大震災の影響もあり区民祭が中止になり、計画もストップしていた。しかし、「被災地の復興を願う気持ちを込めて、チャリティの心を表そう」と奉仕団体が協力し、101周年の誕生日に合わせ計画を続け設置にこぎつけた。
除幕式後、斉藤さんは「岡本さんの原点でもあるパブリックアートの精神を表したかった。駅利用者が作品を見て楽しむ姿が見られるとうれしいですね」と目を細めた。
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5月3日