高津青年会議 区内の放射線測定始める 「震災後1年」の現状、公開へ
44年にわたり区内で地域貢献活動を続けているボランティア団体「高津青年会議」(飯島束理事長)は4月19日、東京電力福島第一原発事故から約1年を経た区内での放射線量の把握を目的に、初めての放射線測定を実施した。同会議は今回の結果を踏まえ、今後の継続的な測定実施に意欲をみせている。
多摩川の清掃や花火大会の警備などを通じ、区民の生活に寄与している同会議。震災後1年を経た今年、市内に飛散した放射線の区民への影響を憂慮し、新たな活動として放射線量の測定を決定した。
測定場所は久地円筒分水の周辺をはじめ、久地地区内の土手、溝口交差点近辺、溝口地区内の歩道橋下や公園など5ヵ所。飯島理事長によると、人通りが多く、これまでにあまり放射線量測定がされていないとされる場所を選んだ。
当日は現役会員7人、OB5人の計12人が参加。放射線の一種であるガンマ線を計測できる線量計を使い、測定に当たった。
結果は基準値以下
参加者によると、今回の測定結果はいずれも国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告している基準値(平常時で年間1ミリシーベルト以下)を下回る値だった。中には、基準値以下ではあるものの、落ち葉が堆積し、若干高い線量が計測された地点などもあったという。会員らは、測定結果の詳細を同会議のフェイスブック上で公開するとしている。
同会議は今後、建物などの構造物の放射線量測定も検討している。飯島理事長は「極端に高い数値が出なくて良かった。今回の結果を踏まえ、これからも継続していきたい」と語った。
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4月26日